関電社長「先頭に立って原因究明」 会見の一問一答 - 日本経済新聞
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関電社長「先頭に立って原因究明」 会見の一問一答

関西電力が2日に開いた記者会見の主な一問一答は以下の通り。

――総額1億円を超える金品を受け取った役員もいる。電気利用者の理解を得られると思うか。

岩根茂樹社長「今回の事態でお客様に不信感を抱かせ、大変反省している。できるだけ事態を明らかにし、再発防止策を公開する。どう進むべきか、何ができるかをお客様に丁寧に説明する」

――自身の進退をどう考えているか。電気事業連合会会長や関西経済連合会副会長といった社外の要職は続けるのか。

岩根氏「関電の信頼が少しでも上がるよう、先頭に立って原因究明と再発防止をしっかりやることで、経営責任を果たす。電事連も課題が山積しており、各社の社長とともに課題を解決するよう努力したい」

八木誠会長「本件を厳粛に受け止めており、ウミを出し切るために、徹底した原因究明と再発防止策の実施が今の務めだ。関経連副会長職についても、引き続き財界活動に貢献していきたい」

――新たな調査がまとまった段階でも改めて進退を判断するのか。

岩根氏「新たな第三者委員会で今回の我々の判断プロセスを検証いただく。その評価を踏まえて考える」

――元助役はどのような有力者で、影響力を持っていたのか。

八木氏「元助役でもあり、地域の取りまとめに影響力を持っていた。そうした方の機嫌を損ねて原発事業に反対されると、地域全体が反対に動くリスクがあると感じていた」

――受領した金品の原資についてどう認識していた。

岩根氏「金品の出どころについては全く考えが及ばなかった」

――2018年9月に問題の調査報告書をまとめたが、なぜ取締役会に報告しなかったのか。

岩根氏「報告書は不適切な行為は多々あったが、違法ではないという内容で、それを踏まえて判断した。その判断が適切だったかは今後第三者委員会で検証する」

――筆頭株主である大阪市の松井一郎市長は関電の責任を追及する考えを示している。

岩根氏「大阪市にも申し訳なく思う。全貌や再発防止策を説明し、信頼回復できるよう精いっぱい頑張る」

――今回の問題は国の政策にも影響しかねないとの懸念があるが、責任を感じているか。

岩根氏「国のエネルギー政策に大きな信頼失墜を引き起こしてしまった。S+3E(安全性の確保と経済効率性、安定供給、環境適合性)の政策を作っていただきたいとお願いする立場の関電がこういう問題を起こし、国にもおわびする必要がある」

――事態を重く受け止めている一方で、八木氏が9月27日の記者会見に出席しなかった理由は。

岩根氏「前回の記者会見は報道が出た翌日で、我々としてどのようなスタンスで臨むか準備できておらず、非常に不信感を抱かせた。誰が、どういう形で発表するかを整理しないままで臨んでしまい、反省している」

――違法ではなかったと説明したが、取締役の善管注意義務違反にはあたらないのか。

岩根氏「少なくとも金品を受け渡された担当は迷惑と感じ、返すよう腐心していた。返そうと思ってもさらに恫喝(どうかつ)されるなか、個人保管で返す努力を続けてきた。ただ、重大なコンプライアンス(法令順守)上の問題はあるので、新たな調査委員会で検証する」

――新たに設立する調査委員会の人選はどうするのか。

岩根氏「厳正中立な社外の方のみの委員会にする。当社との関係が一切ない完全な独立委員会として人選を進めている」

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