京セラ、住宅用蓄電システムを発売 次世代型電池量産へ

2019/10/2 17:09
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京セラは2日、次世代型リチウムイオン電池を使った新たな住宅向け蓄電システムを2020年1月に発売すると発表した。材料に新技術を活用し製造コストを抑え、長寿命化と安全性の向上も実現。当面は試作ラインで少量生産し、20年秋に生産ラインを稼働させて本格量産を始める。

京セラは新型の住宅用蓄電システムを2020年1月に発売する(2日、東京都)

発売するのは住宅用蓄電システム「Enerezza(エネレッツァ)」。リチウムイオン電池は電極の間を電解液で満たすが、京セラは電解液を電極に練り込んで粘土状にする独自技術を開発。電極を厚くして層の数を減らし、集電体や電極と電極を仕切るセパレーターも削減することで原材料費を3割削減した。

京セラがリチウムイオン電池を生産するのは初めて。約100億円を投じて滋賀野洲工場(滋賀県野洲市)に新たな生産ラインを設け、20年秋に本格量産を始める計画。年間2万台の販売を目指す。同社はエネルギー密度を高められる新技術も開発中で、将来的には住宅向けだけでなく工場など産業用途の蓄電システムや、電気自動車(EV)のバッテリーなどにも活用できるという。

エネレッツァは容量別に3つのタイプを用意。携帯電話の回線と接続して稼働状況の遠隔監視や遠隔操作をできるようにした。外観は京セラのデザイナーがデザインし、継ぎ目の少ない曲面に覆われたデザインにして住宅空間に溶け込みやすくした。

11月には固定価格買い取り制度(FIT)の買い取り期間が終わる「卒FIT」の家庭が出てくるため、太陽光発電の電力を売電せずに蓄電システムを使って自家消費する家庭が増える。今後6年間で毎年20万件程度の蓄電池購入対象顧客が誕生する見込み。小谷野俊秀ソーラーエネルギー事業本部副本部長は「京セラならではの製品を届けて再生可能エネルギーの普及を後押ししたい」と語った。

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