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 日本経済新聞社は、読者や企業の皆さんと一緒に日本の課題について考え、議論する「未来面」をスタートしました。今期のテーマは「あたらしい時代です。」 革新的なアイデアをお寄せください。企業のトップが選んだ優れたアイデアは新聞紙面や日経電子版で紹介します。アイデアの投稿はこちらから。
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社会をスムーズにするための「あたらしい動き」とは?
内山俊弘・日本精工社長 経営者編第6回(10月7日)

2019/10/7 2:00
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日本精工(NSK)は2016年に創立100周年を迎えました。次の100年に向けて何をなすべきか模索する中、まず最初の10年後のありたい姿として「NSKビジョン2026」を打ち出し、「あたらしい動きをつくる。」ことに力を入れています。

内山俊弘 日本精工社長

内山俊弘 日本精工社長

NSKの作るベアリング(軸受け)は産業のコメと言われるほど、様々な分野で世界を支えています。ベアリングがなければ、自動車や新幹線からエアコン、洗濯機、掃除機などの家電まで、世の中のあらゆる機械の動きが滑らかでなくなり、エネルギーロスや故障につながります。

ベアリングの産業への貢献は欧米でも古くから始まっており、19世紀末、アメリカやヨーロッパで近代的ベアリング製造会社が生まれました。回転がスムーズな工業製品としてのベアリングが開発されたことで、産業が飛躍的に発達しました。

例えば、馬車は車輪を円滑に回すために車軸に油を差していましたが、工業製品としてのベアリングが生まれてからは車軸の回転がスムーズになり、運送の効率と安全性が飛躍的に改善しました。

ベアリングがないと私たちの生活はたちまち支障をきたしてしまいます。一方でお客様にNSKのイメージをお尋ねすると、「品質も良く信頼できる会社だが、受け身で保守的、消極的」と言われます。ベアリングの語源は「耐える」という意味があり、縁の下の力持ち的な存在で、目に見えないがゆえに、こうしたイメージが払拭できないのかもしれません。だからこそ、私たちは次の100年で、お客様が驚くような新しい価値を提案したい。ベアリングで培った技術を使って、あたらしい動きをつくりたいのです。

今、世の中には革新の波が押し寄せています。電気自動車や自動運転、5Gで進化するIT技術や家電、無人化する機械の制御や高層建築物の耐震装置など、あらゆる最先端の製品やサービスにベアリングは不可欠なのです。暗号資産(仮想通貨)でさえ、ブロックチェーンのコンピューターサーバーを効率良く冷却するために、ベアリングが使われているのです。

あらゆるモノの動きが円滑になれば、エネルギーの節約や環境への負荷軽減につながります。無人化、省力化は働き方改革にも合致します。IoTでつながり、そのデータを共有し、自動化や省力化を実現する。その過程でベアリングの果たす役割は大きく、人々に安全、安心、快適さをもたらすのです。

そこで皆さんにお願いです。社会をスムーズにするための「あたらしい動き」とは何か。皆さんのアイデアを教えてください。どんな動きが生まれれば、私たちの日々の生活がより豊かに、便利になり、幸福度が増すのか。自由な発想であたらしい動きを創造してみてください。

内山俊弘・日本精工社長の課題に対するアイデアを募集します。投稿はこちらから。

■編集委員から 内山社長のインタビューの中で、最も印象的だった言葉は「この世から摩擦はなくならない」でした。確かにモノが動けば必ず摩擦が生じます。この摩擦を減らし、動きをスムーズにすれば、様々なことが円滑に進む。その役に立っているのがベアリングです。

あらゆる乗り物から機械、コンピューター製品まで、ベアリングほど広範に使われているものはありません。半面、ベアリングほど目立たないものもないです。NSKという会社は100年間、日本の産業や日本人の生活を陰から支えてきました。次の100年間は、もっと表舞台に顔を出してもいいのではないかと思います。

摩擦はモノの動きだけでなく、人間が動くことでも生まれます。日常生活の中での人間関係の摩擦も、使うモノが円滑に動くことで軽減されることもあるでしょう。ベアリングが果たす新しい役割、新しい動きにはどんなものがあるのか。読者の提案が楽しみです。(編集委員 鈴木亮)

◇   ◇

今回の課題は「社会をスムーズにするための『あたらしい動き』とは何ですか?」です。皆さんからの投稿を募集します。締め切りは10月16日(水)正午です。優れたアイデアをトップが選んで、10月28日(月)付の未来面や日経電子版の未来面サイト(https://www.nikkei.com/business/mirai/)で紹介します。投稿は日経電子版で受け付けます。電子版トップページ→ビジネス→未来面とたどり、今回の課題を選んでご応募ください。

未来面にこれまで寄せられた優れたアイデアを閲覧できる「Mirai アーカイブズ」(http://miraimen.nikkei.co.jp/)も開きました。経営者をハッとさせたり、うならせたりしたアイデアの宝箱を開いてみてください。

就職活動に役立つ「未来面シンポジウム」を10月23日(午後3時~5時半)に東京工業大学大岡山キャンパス(東京・目黒)で開きます。詳細は参加申し込みサイト(https://events.nikkei.co.jp/17693/)まで。

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