日本で進化する二胡奏者、ウェイウェイ・ウー

文化往来
2019/10/8 2:00
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中国の擦弦楽器の二胡を、ドラマ「JIN―仁―」のテーマ曲で知られる奏者のウェイウェイ・ウーは日本で進化させてきた。1991年に上海から来日し、電動式の二胡を考案してロックやジャズに挑むなど、伝統楽器の表現を広げる活動を展開。「日本の人々は私に期待して、いつも挑戦を受け入れてくれた」と感謝する。ひとつの集大成として、12月に東京の渋谷区文化総合センター大和田さくらホールで公演を開く。

「12月の公演は新曲のほか代表曲も入れて、二胡を知らない人でも楽しめるものにしたい」と張り切る。公演の詳細はオフィシャル・ホームページのweiwei-wuu.com。

「12月の公演は新曲のほか代表曲も入れて、二胡を知らない人でも楽しめるものにしたい」と張り切る。公演の詳細はオフィシャル・ホームページのweiwei-wuu.com。

学生の頃に見たドラマ「姿三四郎」に憧れた。「演じた俳優に会いたい」というミーハー心で来日するが、目的は変わる。衝撃を受けたのが、当時の中国になかった音楽の多様性。世界の様々な分野の楽曲が入り、それらを自在に取り入れた新たな音楽が次々と生まれる様を見て思った。「私も新しいものを生み出したい」

以来、爆風スランプのファンキー末吉らとバンド「五星旗」を結成して中国の民族音楽とロックやジャズを融合させるなど、伝統にとらわれない活動を続けてきた。「中国では楽器の歴史が長すぎて、こうあるべきだとの固定観念が強い。日本では白紙に自由に絵を描く感じで、すごく面白く取り組めた」と振り返る。2019年春には「自分の新たな扉を開けたい」という思いで「扉」と名付けたアルバムを発表。交響曲にブルースと様々なスタイルで二胡を表現した。

今後も挑戦の速度を緩めるつもりはない。「二胡の音域は2オクターブで、ピアノの7オクターブと比べると狭い。だけどピアノはレとかミのはっきりした音を出すが、二胡はレとミの間にある音も豊かに出せる。表現力は無限の可能性がある」という。12月の公演に向けて今から構想を練る。「デビューしてからいちばんと思うほど力が入っている。日本への感謝も込めて、これまでの成果を見せたい」と語った。

(諸岡良宣)

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