香港、実弾使用に衝撃 警察への批判高まる

習政権
中国・台湾
2019/10/1 21:11
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【香港=木原雄士】香港警察が1日、デモ隊に向けて実弾を発砲し、高校生が重体となったことで香港社会に衝撃が広がっている。香港政府はデモ隊による抗議活動を「暴動」と非難したが、一般市民からも警察への批判が高まるのは確実だ。北京での中国建国70年記念式典に出席して不在だった林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の責任を問う声が広がる可能性もある。

1日、香港郊外の沙田地区で衝突するデモ隊と警官隊=ロイター

デモ参加者らは1日を「国慶節(中国の建国記念日)」ではなく「国殤日(国を悼む日)」と位置づけ、香港島中心部や九龍半島のベッドタウンである屯門や沙田、黄大仙などで抗議活動を展開した。参加者は数万人とみられ、若者らは建国70年を祝う看板を踏みつぶしたり、中国共産党による統治への拒絶を示す「抗共」と書いたビラを掲げたりした。

民主派はこれまでも警察が過剰な暴力をふるっているとして、独立した調査委員会の設置を求めてきた。警察は威嚇のため空に向けて発砲したことはあったが、けが人が出たことで、こうした主張が勢いづくのは確実だ。民主派の立法会(議会)議員の毛孟静氏は1日、「近距離での射撃は殺人に等しい」と警察を強く非難した。

一方、デモ隊の抗議も過激になっている。1日は黒ずくめの若者らが道路にバリケードを築いて火炎瓶を投げたり、傘で警察官に襲いかかったりした。過激化するデモを警察が乱暴に取り締まり、ますます反発が強まる悪循環に陥っている。

1日は主要な地下鉄駅や商業施設が閉鎖され、住宅街に催涙弾や火炎瓶が飛び交う場面もあった。暴力の連鎖が続けば、香港社会や経済への影響は深刻になる。

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