北海道の景況2期連続改善、日銀短観、駆け込み需要押し上げ

2019/10/1 20:23
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日銀札幌支店が1日発表した北海道の9月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)はプラス12だった。6月の前回調査を4ポイント上回り2期連続で改善した。1日からの消費増税を控えた駆け込み需要にくわえ、建設工事の需要も続いた。ただ消費増税後の反動減や海外経済の減速の影響で先行きは悪化を見込んでいる。

業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と回答した割合を差し引いたもの。8月27日~9月30日に道内の製造業112社、非製造業348社の計460社から回答を得た。回答率は99.4%。 製造業は5ポイント上昇のプラス6と2期連続で改善した。輸送用機械や電気機械が15ポイント以上上昇し、大きく回復した。企業では人件費などのコスト削減を目的とした設備投資が効果をあげ始めた。

非製造業は2ポイント上昇のプラス13で3期連続の改善となった。消費増税前の駆け込み需要が高額品や化粧品、日用品など幅広い商品に広がり、小売や卸売りなどで景況感が改善。全体を押し上げた。製造業と非製造業の全業種にわたり、景況感がマイナスとなった業種はなかった。

全国では2020年の東京五輪・パラリンピックに向けた建設需要がピークを過ぎ、海外経済の減速で製造業の輸出も悪化。景況感は3期連続で悪化している。

日銀札幌支店の小高咲支店長は「海外経済の影響は全国的に生産輸出に表れているが、北海道はそうした業種のウエートが低い」と道内景況感が全国と違って上昇している要因を指摘した。

ただ人手不足は北海道も依然として深刻な状況が続く。人員が「過剰」と回答した企業の割合から「不足」を引いて算出する雇用人員判断DIは、前回調査から1ポイント悪化してマイナス43だった。全国の水準(マイナス32)を上回る状況が続いており、先行きもマイナス48と不足状態が加速するとの予測を示した。

12月の先行き業況判断DIは9月調査から11ポイント低下するプラス1を見込む。消費増税前の駆け込み需要から一転し、今度は反動減が懸念されるためだ。政府は増税後の景気落ち込みを食い止めるべく軽減税率の導入やポイント還元事業など様々な対策を用意しており、これらが奏功するかも景況感を左右する。

小高支店長は「駆け込み需要の規模は前回(14年)の増税時より小さいため、反動減も小さいのでは」とした一方で「増税が家計に負担になることに変わりはなく、消費マインドの悪化は避けられないとの声が多い」と話した。(塩崎健太郎)

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