香港デモ「反中」が鮮明に 複数の住宅街で衝突

習政権
2019/10/1 18:40
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1日、香港各地でデモ隊と警察の衝突が起きた=ロイター

1日、香港各地でデモ隊と警察の衝突が起きた=ロイター

【香港=木原雄士】香港の大規模デモの反中的な色合いが鮮明になってきた。中国建国70年の1日、各地で起きたデモは共産党の一党支配や、習近平(シー・ジンピン)国家主席への批判が目立ち、警官隊と激しく衝突した。主要な地下鉄駅や商業施設は閉鎖され、住宅街に催涙弾や火炎瓶が飛び交った。

香港は1日朝から張り詰めた空気に包まれた。香港鉄路(MTR)が香港島中心部の湾仔(ワンチャイ)や金鐘(アドミラルティ)といった主要駅を閉鎖し、いたるところで武装した警察が警戒にあたった。午後に各地で抗議活動が始まり、九龍半島側のベッドタウンである屯門や沙田、黄大仙などで同時多発的な衝突が起きた。

黒ずくめの若者は道路にバリケードを築いて火炎瓶を投げたり、傘で警察官に襲いかかったりした。警察はすぐに催涙弾を使って制圧に乗り出した。

デモ参加者は1日を国慶節(中国の建国記念日)ではなく国殤日(国を悼む日)と位置づけ、中国を正面から批判した。一部の若者らは建国70年を記念する看板を踏みつぶしたり、共産党支配への拒絶を示す「抗共」と書いたビラを掲げたりした。

「逃亡犯条例」改正案をきっかけにしたデモは当初、香港政府をターゲットにしていたが、時間とともに中国への批判が強まっている。民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏は1日、ツイッターに「中国共産党の独裁政権があるから、多くの人が苦しんでいる。弾圧されることは怖いけど、自由を失うことはもっと怖い」などと投稿した。

デモ隊の抗議も過激になっている。警察署や地下鉄駅の破壊に加え、デモ隊が中国寄りと認定した経営者が運営するレストランやカフェも攻撃対象になった。警察の取り締まりも乱暴になっており、このまま暴力の応酬が続けば犠牲者が出かねないとの指摘もある。

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