米朝、5日に実務者協議開催へ 北朝鮮高官が表明

米朝首脳会談
2019/10/1 18:17
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【ソウル=恩地洋介】北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)第1外務次官は1日、朝鮮中央通信を通して談話を発表し、5日に米国との実務者協議を開催すると明らかにした。4日には予備接触をするとしているが、いずれも開催場所には言及していない。米国務省のオルタガス報道官も1日、米朝協議の開催で合意したことを認めた。ただ開催時期は「来週中」としている。

米朝の実質的な対話は、6月30日にトランプ米大統領と金正恩(キム・ジョンウン)委員長が板門店で会談して以来となる。このとき両首脳は非核化協議を7月中にも再開する方針で合意した。ただ、北朝鮮側が8月の米韓合同軍事演習に反発して短距離ミサイルを相次ぎ発射するなど、対話機運は一時滞っていた。

崔氏は1日の談話で「朝鮮側代表は準備ができている。朝米関係の肯定的発展が加速することを期待する」と表明した。協議には米国のビーガン北朝鮮担当特別代表と北朝鮮の金明吉(キム・ミョンギル)前駐ベトナム大使が参加するとみられる。

金明吉氏は北朝鮮外務省の米国担当部署に長く在籍し、1990年代以降の核交渉に携わってきた人物だ。9月20日の談話では、米国に対して実現可能な措置から実行に移す「段階的非核化」のアプローチを採用するよう促していた。

ハノイで2月末に開いた米朝首脳会談が決裂して以来、北朝鮮は対米要求の軸足を経済制裁の解除から金正恩体制の安全の保証へと移した。2月の首脳会談では寧辺(ニョンビョン)核施設の廃棄と引き換えに制裁の実質解除を狙ったが失敗したため、米側の譲歩を引き出しやすいとみる要求を繰り出す可能性がある。

9月にトランプ氏が北朝鮮への強硬姿勢を貫いてきたボルトン前大統領補佐官を解任したことを巡っても、北朝鮮側は露骨に期待感を示している。北朝鮮外務省は9月27日に金桂官(キム・ゲグァン)前第1外務次官の名前で談話を出し、米政府内にある「北朝鮮の核放棄が先」の主張が実現する可能性を否定。「トランプ大統領の賢明な選択と勇断に期待したい」と歩み寄りを迫った。

金正恩氏には年内に4度目の米朝首脳会談を開き、非核化を巡り一定の合意に持ち込みたい狙いがあるようだ。8月にトランプ氏に送った書簡で平壌での会談を提案したことも明らかになっている。

トランプ氏は9月23日に韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談した際、対北朝鮮制裁は継続すると表明。北朝鮮の非核化は急がない考えを示し「金委員長とはとても良好な関係だ。良い合意ができるかもしれないし、できないかもしれない」と語った。

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