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伊政府、20年の財政赤字GDP比2.2%に 従来見通しから悪化

【ジュネーブ=細川倫太郎】イタリア政府は30日に開いた閣議で、2020年の国内総生産(GDP)比の財政赤字目標を2.2%に設定した。従来の見通しの2.1%から引き上げ、若干の悪化となる。9月に発足した新政権は20年の付加価値税(消費税に相当)の引き上げ回避を目指している。財務体質の改善を求める欧州連合(EU)と対立する懸念はくすぶっている。

グアルティエリ経済・財務相は予算案についてEUのルールと景気刺激のバランスをとると語る=ロイター

19年見通しの2.04%からも悪化する。伊政府は15日までに20年の予算案をEUの執行機関である欧州委員会に提出する。欧州委は予算案を審議し、財政健全化への対応が不十分と判断すれば、伊政府に修正を求める可能性がある。

イタリアは失業率が約10%に達するなど、経済の停滞が目立つ。新政権は景気浮揚に向けた目玉政策として、付加価値税の引き上げの見送りや最低賃金制度の導入などを掲げている。伊メディアによると、国有資産の売却による財源確保を検討しているもようだ。

EUには財政赤字をGDP比で3%以内に抑えるルールがある。イタリアは公的債務がGDP比で約132%とユーロ圏ではギリシャに次いで高く、財政不安が強い。20年の財政赤字比率はルールは守っているが、EUは債務削減を優先するよう求める可能性もある。

イタリアのグアルティエリ経済・財務相は予算案について「国内経済を刺激する支出と、EUのルールの中間地点をうまく探る」と話す。EUに懐疑的だった前政権は、財政を巡ってたびたびEUと対立してきた。19年の財政赤字比率を当初2.4%に設定したが、国債利回りの上昇(価格は下落)や欧州委からの警告の結果、2.04%に引き下げた経緯がある。

対照的に左派「五つ星運動」と中道左派「民主党」などでつくる新政権はEUとの協調路線を探っている。ただ「EUの財政規律は修正が必要」(コンテ首相)と主張しており、財政運営を巡るイタリアとEUの対立の火種は消えていない。

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