インドのマルチ・スズキ、10月以降の回復に期待感示す

南西ア・オセアニア
アジアBiz
2019/9/30 21:00
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【ニューデリー=早川麗】インド自動車最大手のマルチ・スズキは30日、新型の小型車「S-PRESSO(エスプレッソ)」を発売した。インドの新車市場は8月まで10カ月連続で前年割れが続く。リストラも増え、インド経済にも悪影響が出ている。同日会見した鮎川堅一社長兼最高経営責任者(CEO)は「前年同月に比べるとまだ販売は厳しいが(今年の)7~8月に比べ、9月は少し消費者の反応が良くなってきた」と語った。

新モデルを発表するマルチ・スズキの鮎川堅一社長(左)(30日、ニューデリー)

インドの新車販売は18年11月から前年同月比で減少が続き、特に7月と8月は3割減にまで落ち込み、深刻さを増している。金融機関の貸し渋りに加え、自動車保険の負担増や、20年春に始まる新排ガス規制を見据えた買い控えなども重なり、販売が急減速している。

鮎川社長は足元の販売には、依然として厳しさを示しつつ「10月はポジティブな数字が出てくるのではないか」とし、先行きに期待を示した。政府も法人税の減税など、ここに来て複数の景気刺激策を打ち出しており、今後は新車販売が底を打つ可能性はある。

スズキが30日発表したエスプレッソは排気量が1000ccで、全長が約3.6メートルと小型車のカテゴリーに入る。ただ車高が高く、見た目はSUVに近い。乗用車市場全体の販売が4~8月に前年同期比で24%減となるなか、SUVは6%減にとどまる。マルチはSUVのデザインを、得意の小型車に取り込むことで販売増を狙う。価格は36万9000ルピー(約56万円)から。排気量やサイズが類似の車種では業界で最安値のクラスとし、初めて車を購入する若年層の需要を開拓する。

インド市場が低迷するなか、マルチの株価も9月中旬まで6000ルピー前後で低迷していた。だが9月20日に政府が法人税の減税を発表すると、ようやく上昇に転じた。足元では、7月末に付けた直近の底値(5472ルピー)より2割以上高い6700ルピー前後で推移する。

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