福島・いわきでバイオマス 木質ペレットのみで国内最大級
エイブルエナジー合同会社(福島県広野町)は、同県いわき市の好間工業団地に木質バイオマス発電所を建設する。年間発電量は一般家庭約23万世帯にあたる約7億7千万キロワット時で、2022年4月の運転開始を目指す。同社によると、木質ペレットのみを使用した発電所としては国内最大規模という。
施設の名称は「福島いわきバイオマス発電所」で、敷地面積は5.5ヘクタール。米国から年間約44万トンに上る木質ペレットを輸入する。いわき市の小名浜港周辺に保管用の倉庫を整備する。発電所関連や輸送などで、地元などから約70人の雇用を見込んでいる。
合同会社は発電所の保守管理会社、エイブル(広野町)と関西電力、九電工が出資して15年2月に設立された。同バイオマス発電所は、石炭のみで同規模の発電を行った場合に比べて、二酸化炭素(CO2)を年間約78.7万トン削減できるという。
合同会社は「福島が再生可能エネルギーの先駆けの地になるよう、貢献したい」としている。県は40年度までに県内のエネルギー需要の全てを再生エネルギーでまかなう目標を掲げている。