かんぽ、保険の不適切販売で中間報告 記者会見要旨

金融最前線
2019/9/30 19:15
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日本郵政グループは9月30日、かんぽ生命保険の不適切な商品販売の契約調査について中間報告を公表した。日本郵政の長門正貢社長、日本郵便の横山邦男社長、かんぽ生命の植平光彦社長らの記者会見での主なやり取りは次の通り。

長門氏「特別調査委員会から中間報告を受領した。今回の問題の要因となっている可能性のある事項について、かんぽの保険商品に関係する要因や、組織風土、業務運営体制など8項目が示されている。報告書を踏まえて自己分析をさらに高いレベルで進める。今後も調査に協力していく」

植平氏「顧客本位の経営方針が徹底していなかったと痛感している。保険募集の信頼を損なっており、おわびしたい。今年度はかんぽ商品については営業目標を設定しない。来年度も顧客の保有契約を守り増加していく考え方に基づく目標とする。高齢者募集については80歳以上は既に勧奨を停止しているが、70歳以上についても停止する」

横山氏「10月1日からかんぽ商品の営業を段階的に再開するとしてきた。しかし再発防止策を浸透させる必要があることを踏まえ、再開は2020年1月をめどに実施する。その他の金融商品については委託元との調整が整い次第、順次再開していく」

――経営責任は。

長門氏「一刻も早く顧客の不利益を取り戻し、このようなことが二度とおこらないよう再発防止策を打つ。信頼を失ったので大変申し訳ない。簡単には戻らないと思うが、なるべく早くしっかりやるというのが我々の経営者責任だと考えている。乗り換えの問題は随分長い間あったのではないか。大きなうみがあると思うので、我々はうみを出し切るのが当面の経営責任だ」

――辞任する考えは。

長門氏「今は本件について顧客の不利益を早期に解消する。このようなことが二度と起きない再発防止策を打つことに専念したい」

――株価が低迷し、国の復興財源の確保に影響が出かねない。

長門氏「財務省による第3次売り出しができない事態には大変な責任を感じている。我々が直接働きかけることはできないが、マイナスのかんぽ問題を克服するのと同時に成長戦略に資するような具体的なアクションを打ち、上方圧力が働くよう頑張るのが務めだ。時期がきたら仕込み案件を出していきたい」

――8月末に10月からの営業再開を決めた背景は。

横山氏「顧客対応に支障のない範囲での段階的な再開を考えていた。当然グループの3社長で議論し、その時点では再発防止の徹底により段階的な再開は可能ではないかと考えていた」

――高い営業目標を現場に課した責任をどう考えるか。

長門氏「これだけ現場の悲鳴が聞こえてくるというのは、個々の募集人に厳しい営業目標があったのだと感じている。ただ、かんぽの営業目標は落としてきている。また収益は当初の見通しから上ぶれている。耐えられないような目標を課しているという印象は当時はなかったが、厳しい目標だったのだと思う」

――NHKの番組制作に対して日本郵政の副社長が抗議したという報道があった。

長門氏「改めて昨日、NHKの番組を見た。指摘されている点は今となっては全くその通りだと思う。ただ当時は内容に驚いた。一方的でアンフェアじゃないかと感じた。ウェブでの情報収集のキャンペーンの内容など報道の方法が偏っていないかと考え、フェアに報道してほしいという文書をNHKにグループ3社長の連名で出した」

「その後、経営委員会にもクレームをした。その後にNHKから取り下げる方向で検討すると回答があった。元総務事務次官の副社長はその後に文書を送っているので、プレッシャーではないと思う」

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