Uber Eats、配達員のケガを民間保険で補償

働き方改革
2019/9/30 15:40
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日本のウーバーイーツの責任者である武藤氏が新たな補償制度を説明した

日本のウーバーイーツの責任者である武藤氏が新たな補償制度を説明した

米ウーバーテクノロジーズの日本法人ウーバージャパン(東京・渋谷)は30日、食事の宅配代行サービス「ウーバーイーツ」の配達員に対し、補償を広げると発表した。これまで配達員が誰かにケガをさせたり、物を壊したりした場合に補償していたが、10月1日から配達員自身のケガなども対象となる。

新たな補償は、配達員がスマートフォンのアプリで配達の注文を受けて食事を届けるまでの間が対象となる。医療見舞金の上限は25万円、死亡見舞金の場合は1千万円となる。配達員に費用は発生しない。三井住友海上火災保険と協力して運用する。

ウーバーイーツの配達員は国内に約1万5千人。日本の事業責任者である武藤友木子氏は「シェアリングエコノミーをリードする企業としてスタンダードを作る」と話した。配達員の安全策などを検討していくという。

空き時間を使って単発の仕事をこなす働き手は「ギグワーカー」と呼ばれる。自由度の高い働き方が魅力だが、法律上は個人事業主として扱われ、最低賃金や労災保険、有給休暇など、通常の会社員を守る仕組みは適用されない。

ウーバーはライドシェアのサービスによって急成長した。支えたのはギグワーカーで、補償を求める声が世界で広がっている。

日本ではウーバーイーツの配達員が東京都内で10月3日、労働環境の改善を求めて「ウーバーイーツユニオン」の設立総会を開く。補償の拡大や運営・報酬の透明性をウーバージャパンに求める。

海外では法制度の見直しが進んでいる。米カリフォルニア州で9月18日、個人事業主の定義を厳しくする新法が成立した。会社の管理・監督下にないなど3条件を満たさない限り、労働者を従業員として扱うことが義務付けられる。

手厚い労働者の保護を義務付けられれば、ウーバーにはコストとして跳ね返る。ギグワークは法律のなかで想定されていなかった働き方だけに、ギグワーカーと企業の関係は流動的なところがある。共存共益の関係を築けるか、手探りの状態が続く。

(江口良輔)

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