JFEスチール、高炉改修に500億円 倉敷地区

2019/9/30 14:35
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JFEスチールは30日、西日本製鉄所倉敷地区(岡山県倉敷市)の高炉1基を改修すると発表した。投資額は500億円で2021年度下期の稼働を目指す。石炭や鉄鉱石など原料の量や品質に応じて操業を調整しやすくするほか、人工知能(AI)など最新技術も導入する。輸出比率の高い同製鉄所のコスト競争力を高め、海外での販売を促進する。

原料の量や品質に応じて操業を調整しやすくし、効率を高める(改修する第4高炉)

改修するのは同製鉄所の第4高炉。21年9月から改修し、12月の完工を目指す。改修により炉の容積は約2%増え、5100立方メートルとなる。原料の量や品質が変化しても高い生産効率を維持できるように工夫。最新のIT(情報技術)を駆使し、トラブルを予測できるようにしていく。

高炉は稼働の時間や条件に応じ、内部の耐火れんがが劣化するため、15~20年ごとに更新する。倉敷の第4高炉の改修は今回で4回目。前回は02年に稼働している。

西日本製鉄所は輸出比率が高く、生産量の半分をアジアなどの自動車市場向けに出荷している。高張力鋼板(ハイテン)など日系自動車向けの輸出も多い。倉敷地区では現在、溶けた鉄を加工して半製品をつくる大型の「連続鋳造設備」を400億円を投じて建設しており、21年2月末にも稼働する。今回の高炉改修とあわせ、半製品をつくる工程の効率を高める。

国内の高炉各社は、原料の価格変動や米中貿易戦争に伴う鋼材市況の悪化を背景に収益が悪化している。JFEスチールの持ち株会社のJFEホールディングスもこうした状況を踏まえ、20年度までの3年間で最大1兆円としてきた設備投資の総額の見直しを検討している。優先度の高い分野への投資は増やす一方、収益環境をふまえて選択と集中を進めていく。

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