11/18 18:00更新 マーケット 記事ランキング

最新の市場情報

「※」は20分以上遅延
日経平均株価(円) 23,416.76 +113.44
日経平均先物(円)
大取,19/12月 ※
23,400 +60

[PR]

豊島逸夫の金のつぶやき

フォローする

米国の中国株規制案、新興国株と人民元に波及も

2019/9/30 9:28
保存
共有
印刷
その他

中国株の米国での上場廃止や、米公共年金基金の中国株購入規制に関する報道に市場が揺れている。27日には、米国で上場されているアリババ株や中国関連の上場投資信託(ETF)が急落した。人民元も乱高下が続いた。トランプ政権内で検討対象にあがっているとされるが、まだ初期段階ゆえに様々な観測だけが先行している。

結論からいえば米中交渉の「戦術」として使われる可能性はあるが、「戦略」となる確率は極めて低い。総じて株式市場の投資家心理を冷やして全般的に株価を押し下げる影響があるので、大統領選挙を控えトランプ氏も慎重にならざるを得まい。

トランプ大統領が、今後この「株式カード」をちらつかせる、あるいは意図的に情報をリークする可能性は残る。中国側は対中投資制限を緩和する方向に動いてきたが、この流れが止まる、あるいは逆行する懸念も強まろう。米中が株式市場で報復合戦を展開すれば、共倒れともなりかねず、ハイテク覇権争いのような「戦略」問題に発展するリスクは低い。

とはいえ株の空売り投機筋にとっては格好の売り材料だ。株価に直接的な影響を及ぼす要因だけに、今後も観測報道が市場に流れるたびに短期的に市場が変動するケースが増えそうだ。特にMSCI新興国株指数での中国株組み入れ比率が上昇しているので、機関投資家は新興国株投資に慎重にならざるを得ない。

人民元への影響も要注意だ。SDR(国際通貨基金の特別引き出し権)の構成通貨となり、人民元の国際化は習近平政権の「戦略」だ。その自由化路線を妨げる要因は、トランプ政権側から見れば「使える」交渉カードとなろう。まず市場は、今後、本件に関するトランプ・ツイートでの言及に身構えている。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuo.toshima@toshimajibu.org

豊島逸夫が語り尽くす 金 為替 世界経済

出版 : 日経BP社
価格 :1026円(税込み)

日経電子版マネー「豊島逸夫の金のつぶやき」でおなじみの筆者による日経マネームック最新刊です。

豊島逸夫の金のつぶやきをMyニュースでまとめ読み
フォローする

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップマーケットトップ