海賊版ダウンロード、規制強化へ議論再開 意見公募へ

2019/9/29 16:02
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昨年、閉鎖された国内最大級の海賊版サイト「漫画村」

昨年、閉鎖された国内最大級の海賊版サイト「漫画村」

漫画などを海賊版と知りながらダウンロードする行為を違法とする著作権法の改正について、文化庁は近く意見公募を始める。同法改正案を巡っては違法とする行為の対象が幅広いとして、ネット利用を萎縮させるといった反対が相次ぎ、3月に国会への提出が見送られた。同庁は違法行為の絞り込みも視野に再検討し、2020年の通常国会での改正案提出を目指す。

ダウンロードの規制対象は現在、権利者の許可無くインターネットに上げられた音楽や動画に限られている。3月に提出を見送った改正案は漫画や雑誌、論文、写真などの静止画を含んだ「著作物全般」に広げる内容。繰り返しダウンロードする行為には刑事罰も科すとした。

改正案では個人のブログなどの画面を撮影、保存する「スクリーンショット」でも、著作権侵害物が含まれていると知っていれば違法となる可能性がある。有識者や漫画家らがネットでの情報収集、表現活動の萎縮につながるとの懸念を示してきた。

意見公募は約1カ月間で、提出を見送った改正案を公表して意見を集める。寄せられた意見を踏まえ、11月をめどに有識者や弁護士、漫画家らによる検討会を設置し、改正案の内容を再検討する。権利者の利益を保護するために広く規制すべきだとの意見がある一方で、違法行為の要件をさらに細かく設定することも検討する。

海賊版対策を巡っては、政府が問題サイトへの接続を強制的に遮断する「ブロッキング」の法制化を目指したが、通信の秘密を侵害する恐れがあるなどとする慎重論が有識者などから示され、頓挫。接続時に警告画面を表示する「アクセス警告方式」も総務省の有識者会議が8月、幅広い導入は困難との報告書をまとめている。

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