外国籍児1万9千人が不就学か 文科省、初の全国調査

2019/9/27 18:20
保存
共有
印刷
その他

横浜市の日本語支援拠点施設「ひまわり」で学ぶ来日間もない外国の子供たち

横浜市の日本語支援拠点施設「ひまわり」で学ぶ来日間もない外国の子供たち

文部科学省は27日、外国籍の子どもの就学状況について初めての全国調査の結果を公表した。日本に住む義務教育相当年齢の外国籍児12万4049人のうち、15.8%に当たる1万9654人が、国公私立校や外国人学校などに在籍していない不就学の可能性があることが判明した。

外国人労働者の受け入れが拡大する中、不就学児童の増加が懸念されており、就学支援や日本語教育の充実などが求められている。

調査は2019年5月時点で把握している状況について、市区町村教育委員会に報告を求めた。調査対象とした12万4049人のうち、各教委から11万4214人について報告があり、うち10万1399人が日本の小中学校や外国人学校などに通っていた。

残りの外国籍児のうち、実際に不就学だったのは1000人で、教委が家庭訪問などをしたが就学が確認できなかったのが8768人いた。さらに9886人については住民基本台帳には登録されていたが、そもそも確認の対象にしていないため、実態がつかめていない。文科省はこれらを合計した1万9654人について不就学の可能性があると判断した。

文科省によると、外国籍の子どもが公立の学校に就学を希望した場合、国際人権規約などを踏まえて入学できる。ただ就学の義務はなく状況確認の対象外としている教委もある。

不就学の可能性がある子どもは都道府県別では東京都の7898人が最も多く、神奈川県(2288人)、愛知県(1846人)が続く。政令市では横浜市(1675人)や大阪市(1117人)が多かった。

外国籍の子どもが1人以上いたのは1196市区町村で全体の68.7%。全体の約3分の1の市区町村が、外国籍の子どもがいる家庭に小中学校入学前に就学案内を送っていなかった。日本語教育の指導者がいるのは502市区町村で、指導者4252人のうち常勤は6%で非常勤やボランティアが多かった。

横浜市は17年9月、来日間もない子どもに1カ月間、日本語などを教える日本語支援拠点「ひまわり」を開設した。日本の学校に週2日、ひまわりに3日通う。出川進校長は「学校に早くなじめるよう、自分の気持ちや体調を言える水準にしてあげたい。外国籍の子どもには他国との懸け橋になってほしい」と話す。

外国人教育に詳しい愛知淑徳大の小島祥美准教授は「学校は多文化教育などを通じて子どもたちの外国への理解を深め、外国籍の子どもたちの仲間づくりを後押ししてほしい」と指摘している。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]