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バイオリニストの徳江尚子さん死去 小澤征爾から信頼

2019年9月18日に死去したバイオリニストの徳江尚子さん

日本や欧州を拠点に活動し、世界的指揮者の小澤征爾からも信頼された国際派バイオリニスト、徳江尚子(とくえ・ひさこ)さんが9月18日に死去した。74歳だった。告別式は近親者で行った。お別れの会を行うが日取りなどは未定。

3歳からバイオリンを始め、パガニーニ国際コンクール、ロン=ティボー国際コンクール、日本音楽コンクールなど国内外のコンクールで入賞。桐朋学園大学在学中の1966年には、第1回日ソ文化交流の交換留学生としてモスクワ音楽院に留学。旧ソ連の名バイオリニスト、レオニード・コーガンに師事した。

徳江さんをよく知る山梨県富士河口湖町の野外劇場「河口湖ステラシアター」の野沢藤司マネージャーによると、「徳江さんは桐朋学園の先輩だった小澤さんに高く評価されていた」という。徳江さんは生前、「小澤さんは私を妹のようにかわいがってくれた」と話しており、小澤が世界から集めた精鋭奏者を率いるサイトウ・キネン・オーケストラや水戸室内管弦楽団のメンバーにも名を連ねた。

リサイタルで演奏するバイオリニストの徳江尚子さん(2016年4月、東京都千代田区の紀尾井ホール)

オーケストラや室内楽奏者の傍らソロ活動も熱心に行い、野沢氏もステラシアターに近い河口湖円形ホールで徳江さんのコンサートを2度企画した。徳江さんは「大きなステラシアターでJ・S・バッハのブランデンブルク協奏曲を全曲演奏したい」と語っていたが、結局実現しなかった。野沢氏は「いつか実現したいと思っていたが残念だ」と悔やむ。

全日本学生音楽コンクールの審査員を務めるなど後進の指導にも熱心で、東日本大震災後はチャリティー活動に取り組んだ。温かい人柄と音楽に向き合う真摯な姿勢は、これからも多くの若い音楽家や音楽関係者に受け継がれるはずだ。

(岩崎貴行)

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