米IT、AR・VR競う フェイスブックは指だけで操作

2019/9/26 20:17
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【シリコンバレー=佐藤浩実】米IT(情報技術)大手によるAR(拡張現実)やVR(仮想現実)への投資が目立ってきた。米フェイスブックは25日、頭に付けたVR端末を指だけで操作する技術や、新たなSNS(交流サイト)を発表。米マイクロソフトは年内にAR端末の新機種を発売する。「空間」のコンピューティングを巡って、IT大手の争いが本格化する。

2020年にVR端末に採用するハンドトラッキング機能について説明するザッカーバーグ氏

フェイスブックは25日にカリフォルニア州でイベントを開催した。子会社が手掛けるVR端末「オキュラス・クエスト」で、2020年から指先の動きを検知する「ハンドトラッキング」機能を利用できるようにすると発表した。コントローラーがいらなくなり、仮想空間で「モノをつかむ」といった操作がしやすくなる。VRだけでなくAR端末の開発を進めていることも明らかにした。

マイクロソフトが19年中に企業向けに発売するAR端末「ホロレンズ2」も、指の動きや視線を検知して操作に反映する機能を備える。設備保守の研修などを、より現実に近い感覚でできるようにする狙いだ。将来のAR端末への参入がささやかれる米アップルは、今でもスマートフォン「iPhone」向けにAR技術を組み合わせたアプリの開発を促している。

頭部に付けて使うARやVR端末は「スマホの次」の本命とされ、次世代通信規格「5G」で普及が進むと見込まれる。フェイスブックは20年にVRのSNS「ホライズン」を始めるが、VR端末を通じて新たな広告収入を得る可能性もある。グーグルにとっては検索の対象が3次元に広がり、マイクロソフトでは企業向けサービスと連携する端末になるなど、各社の現在の主力事業との関係性も深い。

AR・VRは消費者向けのソフトと端末だけで2022年に300億ドルを超える市場規模になると見込まれる。これまでゲームなどの利用にとどまってきたが、IT大手が開発を本格化することで市場が広がりそうだ。

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