WeWork、従業員の3分の1削減検討 米メディア報道

2019/9/26 1:21
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ウィー創業者アダム・ニューマン氏の影響力は低下=AP

ウィー創業者アダム・ニューマン氏の影響力は低下=AP

【ニューヨーク=宮本岳則】シェアオフィス「ウィーワーク」運営の米ウィーカンパニーが従業員の削減を検討していることが、25日までに明らかになった。複数の米メディアが報じた。全社員の約3分の1にあたる5000人規模になる可能性もあるという。共同創業者アダム・ニューマン氏の最高経営責任者(CEO)退任を機に、高コスト体質にメスを入れ、早期の新規株式公開(IPO)実現を目指す。

ウィーが米証券取引委員会(SEC)に提出した上場目論見書によると、6月末時点の従業員数は1万2500人以上。IT(情報技術)専門のニュースサイト「インフォメーション」は、ウィー経営陣と米金融機関がリストラ計画を策定しており、人員削減規模は5000人に達する可能性があると報じた。多角化部門の教育事業や賃貸住居事業からの撤退も検討しているという。

ウィーはニューマン前CEOの下でオフィスのサブリース(転貸)事業を急拡大させてきた。一等地のオフィスと優良顧客を囲い込むために、先行投資がかさんでおり、18年12月期の最終赤字額は16億1千万ドル(約1700億円)とほぼ売上高に並ぶ規模まで膨らんでいた。9月中のIPO実施を目指していたが、経営管理の甘さを懸念する声が高まり、上場延期に追い込まれた。ニューマン氏は24日付でCEOを辞任した。

ウィーは年末までにIPOを完了させたいとしている。上場株投資家の信頼を回復するために、企業統治の強化と収益構造の見直しを迫られていた。人員削減もIPO計画をやり遂げるための施策の1つだ。

ニューマン氏の後任の共同CEOには直前まで最高財務責任者(CFO)を務めたアーティー・ミンソン氏が就く。米ブルームバーグ通信によると、ニューマン氏は議決権が通常の10倍の種類株を保有していたが、今後は同3倍に落とし、取締役会への影響力を弱める。ウィー創業者の1人で多角化部門に関与していた妻のレベッカ氏は退社するという。

今回の上場延期で成長資金の確保は難しくなってきた。計画ではIPOで30億ドルを調達し、さらに銀行団から60億ドルの融資を引き出す予定だった。後者はIPO成功が条件になっており、上場が実現しない限り、合計90億ドル分の成長投資を先送りせざるをえない状況だ。社債の発行も難しい状況とみられ、拡大路線はいったん修正を迫られる。大株主ソフトバンクグループの対応も焦点になりそうだ。

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