イラン大統領、米との対話拒否 「制裁解除が先」

イラン緊迫
2019/9/26 1:05
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【ニューヨーク=岐部秀光】イランのロウハニ大統領は25日昼(日本時間26日未明)、国連総会の一般討論演説で「制裁によって圧力を加えようとする敵と交渉することはない」と述べた。米国や欧州の一部が模索する新たな核合意の枠組みについて、米国の対イラン制裁の解除が先決であるとの立場を示した。トランプ米大統領との直接会談についても現段階では否定的な考えを強調した。

25日、国連で演説するイランのロウハニ大統領

サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの施設を狙った14日の攻撃を巡っては、米国やサウジだけでなく欧州諸国もイランの関与を指摘。これまでイランに同情的だった英独仏の核合意当事国もイランへの圧力路線に軸足を移している。核関連の活動だけでなくミサイル開発なども含んだより包括的な合意を検討している。

ロウハニ師は演説で、「イランに核合意以上のものを求めるならば、より多くの代償を支払わなくてはならない」と述べ、合意の範囲を広げる場合には、イランとしての要求も拡大する必要があるとの考えを示した。

トランプ政権は2015年にむすばれたイラン核合意から18年に離脱し、対イラン制裁を復活させた。金融や原油制裁はイラン経済に大きな打撃を及ぼした。ロウハニ師は「合意から離脱しながら、交渉を求めている」と、米政権の対応を批判した。

核合意の現状について、「イランは合意を守ってきたが、我慢には限界がある」と述べ、状況が改善しなければ、核合意の義務停止の範囲を徐々に広げていく立場を示した。

ロウハニ師はまた、ホルムズ海峡を航行する船舶の安全で国際的な有志連合を組織しようとしている米国に対抗し、地域独自の安全保障構想を提案した。

一方、イラン核合意の当事国である英独仏中ロとイランは25日、ニューヨークで閣僚級会合を開いた。英独仏は、核合意からの逸脱を進めているイランに懸念を表明。これに対し、イランは米国の制裁の打撃をやわらげる方策を示すよう訴え、溝は埋まらなかった。

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