がんゲノム医療、投薬拡大へ 11病院で臨床研究

2019/9/25 11:11
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国立がん研究センター中央病院(東京・中央)は25日までに、患者の遺伝子を調べて最適な薬を探す「がんゲノム医療」で、薬の選択肢を増やして早期治療を目指す臨床研究を10月に始めると発表した。まず最大で約700人を対象に実施する。がんゲノム医療の普及につなげる。

がんゲノム医療では、6月に100以上の遺伝子を調べる2種類の検査法が公的な保険の対象となった。保険診療と保険外の自費診療を併用する先進医療でも検査がある。だが実際に検査を受けられるのは全てのがん患者の約1%。検査後に新薬開発の臨床試験(治験)に参加するなどして投薬までいたるのはそのうちの約1割で、治療にどう役立てるかが課題となっている。

臨床研究は、国立がんセンター中央病院や北海道大学病院、京都大学医学部付属病院などの11病院で10月に始める。期間は5年間。保険診療との併用が認められる「患者申出療養制度」を利用する。治療で別のがんで承認されている抗がん剤を使いたい際、国に事前に承認を得ているため、治療までの期間を短くできる。

患者は公的保険の対象になる診療費のほか、約40万円の研究費を支払うが、ノバルティスファーマが提供する「グリベック錠」などの9種類の薬を無料で使える。

今後は他の製薬企業とも交渉を進めて無償提供を求め、受け入れる患者を増やす。投薬を受ける患者が増えれば、がんゲノム医療の実効性を高められる。

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