アマゾン、従業員向け遠隔医療 シアトルで試験運用
【シアトル=高橋そら】米アマゾン・ドット・コムは24日までに、従業員向けの遠隔医療サービス「アマゾン・ケア」の試験運用を始めた。風邪やアレルギー、軽いけがなどに対応し、医師や看護師が遠隔で相談に乗ったり処方箋を出したりする。成長分野であるヘルスケア関連の事業展開につなげる。

まず本社を置くワシントン州シアトル市周辺の従業員と家族向けに提供する。従業員はスマートフォンの専用アプリやウェブサイトを使い、ビデオ通話やテキストメッセージで医師や看護師に病状を説明する。医療の専門家から診断や助言を受けられるほか、オフィスや近隣の薬局で処方箋も受け取ることができる。必要であれば、看護師が自宅を直接訪問して診察する。アマゾンは同サービスについて「バーチャルと対面ケアの両方の利点がある」と説明している。
アマゾンは2018年6月に処方薬のインターネット販売を手掛けるピルパック(ニューハンプシャー州)を買収すると発表した。日用品や食品に続いて医薬品にも品ぞろえを広げることで、アマゾンの経済圏をさらに広げる狙いがある。