訴訟費用、ネットで募る 運営弁護士「共感も集める」

2019/9/24 13:22
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より良い社会の実現を目指して訴訟を起こしたくても、費用がない。そんな悩みの解決を目指すウェブサイトが今月、開設された。インターネット上で資金を募る「クラウドファンディング(CF)」を活用。「掲示板」は原告が情報発信するだけでなく、寄付した人も自由に意見を書き込めるようにして多様な交流を図る。運営する弁護士は「資金だけでなく、共感も集められるサイトを目指す」と意気込む。

ウェブサイト「CALL4」を開設した谷口太規弁護士=共同

このウェブサイトは「CALL4(コールフォー)」。「呼び起こす」という意味の英語の熟語「call for」に、三権(立法権、行政権、司法権)に続く、人々の共感という4つ目の力が社会を変えていくという願いを掛け合わせた。

サイトの中核的機能はCFだ。国や地方自治体を相手取った社会性の強い裁判であることが支援の条件。22日時点で同性婚を認めるよう求める訴訟など5件が対象だ。

サイトを運営する非営利団体の理事長を務める谷口太規弁護士(40)は、ハンセン病訴訟などに関わった経験から「社会的な課題を扱う訴訟は原告に十分な資力がないケースが多い。熱意のある弁護士は他の仕事を犠牲にして手弁当で支援するが、根性論だけでは持たない」と痛感。企業の資金調達などにも利用されるCFに注目した。

「まずは訴訟に関心を持ってもらうことが重要」(谷口弁護士)として、支援は1口500円と低額に設定。サイト側が受け取る手数料などはなく、集まった寄付金は全額、原告側に届けられる。

サイト上の掲示板を通じて、専門知識の提供や外国語の翻訳など、費用以外のサポートも募集できる。訴訟を身近な問題と考えてもらうため、原告が提訴に至った経緯や背景をつづった「ストーリー」も掲載。訴状や答弁書などの訴訟資料も自由に閲覧できる。

谷口弁護士は「司法の場を通じて社会を変えるという文化が、日本にも根付けばいい」と話している。

〔共同〕

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