【ニューヨーク=高橋そら】中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)は23日、米国への身柄引き渡しを巡る予備審理のため、カナダ西部バンクーバーの裁判所に出廷した。同氏の出廷は3月、5月に続き3回目。現地メディアが報じた。
孟氏は現在、カナダで保釈中。孟氏側の弁護団は2018年12月にバンクーバーの空港で同氏が拘束された際、カナダ警察当局から一般的な入国審査を装って長時間にわたり不当な尋問を受けたと主張。カナダ当局に対し、拘束時の状況を示す詳細な情報を開示するよう求めた。
同氏の身柄引き渡しに関する本格的な審理は20年1月20日に始まる予定。
カナダ当局は18年に米国の要請を受けて孟氏の身柄を拘束した。米国はその後、イランとの違法な金融取引に関わった罪などで同氏を起訴し、カナダに対して送致要請を正式に送付した。孟氏の弁護団は米側の政治的な意図に基づいた不当な訴追だとして無罪を主張し引き渡し審理の中止を求めている。