旅行者60万人影響、足止めも 英トーマス・クック破産

2019/9/24 2:22
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トーマス・クック破産を受け、同社のチェックインカウンター近くに集まる旅行者ら(23日、チュニジア)=ロイター

トーマス・クック破産を受け、同社のチェックインカウンター近くに集まる旅行者ら(23日、チュニジア)=ロイター

【ロンドン=佐竹実】英老舗旅行会社トーマス・クック・グループ破産の影響が広がっている。23日の破産申請を受け、傘下の航空会社を含む全ての営業が停止。同社のツアー利用者は世界で60万人にのぼり、多くが国内外で足止め状態となったもよう。今後は裁判所の管理下で清算の手続きが進むが、2万人を超える従業員や保有する航空機をどう引き継ぐかが課題となる。

【関連記事】 トーマス・クック破産 英老舗旅行会社、EU離脱も影

23日時点で同社のツアー利用者は英国人が15万人、その他の国は45万人にのぼる。英国では旅行者保護の仕組みに基づき、多くのツアー参加者は数週間のうちに帰国する見通し。政府は23日に45機をチャーターし、米国などから一部の旅行者を帰国させた。ただ、延泊ホテル代の補償など不透明な部分も残る。

1841年創業の同社は団体旅行やパッケージ旅行の草分けとして知られ、世界最古の旅行会社とされる。欧州を走る列車の時刻表の知名度が高いほか、旅行者用小切手(トラベラーズチェック)を世に広めて金融にも事業を拡大した老舗だ。

だが最近では、民泊の普及やオンライン旅行会社などに押されて業績が低迷し、直近の負債は17億ポンド(約2200億円)に膨らんだ。筆頭株主の中国の投資会社、復星集団などから9億ポンドの調達のメドがついたが、再建には至らなかった。

トーマス社は、英国の欧州連合(EU)離脱にともなう不透明感で旅行者が減ったとも主張している。英BBCは、パッケージ旅行のためのホテルや航空機を数カ月分買い上げ、それを旅行者に切り売りするビジネスモデルについて、「テロや為替変動、予期せぬ熱波などの影響にさらされやすい」と分析した。

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