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イラン、英タンカーを解放 国営メディア報道

国連総会で融和アピールか

【イスタンブール=木寺もも子】イラン当局は23日、7月にホルムズ海峡で拿捕(だほ)した英国の石油タンカーを解放したと発表した。イラン国営メディアが伝えた。民間船舶の拿捕により、世界の原油輸送の要衝であるペルシャ湾の航行安全を巡る国際的な懸念が高まっていた。開催中の国連総会で、欧州をはじめ国際社会に融和的な姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。

イランが解放したとしているのは、革命防衛隊が7月19日に拿捕した英船籍の「ステナ・インペロ」。国際的な海事規則に違反したのが拿捕の理由としていたが、同月4日に英領ジブラルタル当局が、シリアへの原油輸送の疑いでイランのタンカーを拿捕したことへの報復とみられていた。英側は8月15日にイランのタンカーを解放している。

イラン政府の報道官は23日、「法的な手続きが終了し、タンカーの出港は自由だ」と述べた。実際に出港する時期は不明だ。

原油輸送の要衝であるホルムズ海峡付近では、ステナ・インペロ以降もイランによる外国の民間船舶の拿捕が相次ぎ、航行の安全に対する国際的な懸念が高まっていた。米国が「有志連合」の結成を呼びかけるなど、民間船舶を護衛するための取り組みも検討されている。

イランは英タンカーの解放で緊張の緩和をアピールする狙いがあるとみられる。24日から米ニューヨークで始まる国連総会の一般討論演説では、ロウハニ大統領も登壇を予定している。14日に起きたサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの施設への攻撃について、米国などはイランの関与を疑っており、イラン対米国・湾岸諸国の関係は緊迫を増している。

イランと英国との関係が改善するかも焦点だ。米国が核合意から一方的に離脱し、イランは合意事項の違反を拡大してきた。英国など欧州はイランに同情的で核合意の枠組み維持に努めてきたが、タンカー拿捕を巡って関係が悪化していた。

ロウハニ師は国連総会に合わせ、ジョンソン英首相との会談を予定している。ただジョンソン氏は23日、サウジアラムコへの攻撃について「極めて高い可能性で責任はイランにある」と述べた。建設的な対話機運が盛り上がるかは不透明だ。

国連総会の行われているニューヨークでは、ロウハニ師とトランプ米大統領の会談が実現するかなど、イラン情勢の進展に注目が集まっている。

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