公文書管理に資格制度創設へ 国立公文書館、20年度にも

2019/9/23 2:00
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政府が公文書管理の強化策の一環として、国立公文書館を中心に公的資格制度の創設に乗り出す。早ければ2020年度から公文書の収集や保管などの専門家「アーキビスト」を認証する資格制度の導入をめざす。知識や経験によって資格を3等級に分けるなどを検討しており、詳細は今後詰める。

財務省による決裁文書改ざんや防衛省の日報隠蔽を踏まえ、文書管理への信頼性を高める狙いだ。資格を取得した職員を各省庁に派遣するといった運用も想定している。

アーキビストは公文書の価値や意義を評価し、保存する専門職を指す。文書だけでなく写真や映像なども対象とする。現在は民間団体による資格しかない。公的資格制度を新たに設け、専門的な人材育成の強化につなげる。

新制度では国立公文書館内に有識者による「アーキビスト認証委員会」をつくって審査する。国立公文書館が18年に策定した職務基準書に定める知識や技能のほか、実務経験をもとに認証する。当面は国や地方自治体の公文書館の職員を想定する。

文書の電子保存といった関連技術が発展していくのを見据え、アーキビストの登録は5年ごとの更新制を検討している。

まず20年度に「認証アーキビスト」の資格を設ける。その後、さらに高度な知識を備え、経験を積んだ「上級アーキビスト」や、大学などで一定の教育課程を修了した初級にあたる「准アーキビスト」といった資格を加え、3等級の資格制度とする方向だ。

日本の国立公文書館の職員は約200人で、3000人を超す米国や英国の約600人と比べて少ない。公的資格の創設でアーキビストの認知度を高め、専門職を目指す人材の増加につなげる。

財務省の決裁文書改ざん問題を巡っては、組織内での公文書管理の恣意的な運用が不正を招いた。こうした背景を踏まえ、公的資格を持つアーキビストを各省庁に派遣し、チェック機能を強化するといった運用も狙う。

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