地蔵でつなぐ水俣病の地 熊本と新潟、企画展始まる

2019/9/21 9:55
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水俣病が発生した熊本県水俣市と新潟県阿賀野市で被害者支援に取り組んだ2人が、阿賀野川と水俣川の石から作った地蔵を巡って交流した歴史を伝える企画展「新潟と水俣~お地蔵さんがつなぎ、伝えるもの~」が21日、水俣市立水俣病資料館で始まった。12月15日までで、入場は無料。

 熊本県水俣市立水俣病資料館で始まった企画展「新潟と水俣~お地蔵さんがつなぎ、伝えるもの~」(21日午前)=共同

 チッソの排水溝(奥)に向き合うように設置された地蔵のほこら(21日午前、熊本県水俣市)=共同

 熊本県水俣市のチッソの排水溝前に置かれている、新潟県の阿賀野川の石で作った地蔵(21日午前)=共同

同館は「地蔵は絆の象徴。歴史を知ってほしい」としている。

同館によると、阿賀野川と水俣川の石で作った地蔵は、それぞれ水俣市と阿賀野市に置かれている。未認定患者の認定を求め、支援活動を率いた水俣市の故川本輝夫さん(享年67)が、阿賀野市で新潟水俣病患者を支援する旗野秀人さん(69)に打診したのがきっかけとされる。

1994年に阿賀野川の石で作った地蔵が水俣に贈られ、原因企業チッソの排水溝前に設置。98年には返礼に贈られた水俣川の石で作った地蔵が阿賀野川のほとりに置かれた。両市の被害者団体や語り部は合同で集会を開くなど、長年の交流が続いている。

資料館の担当者は「新潟の人が先に裁判闘争に立ち上がり、水俣市民も司法で闘う勇気をもらった。チッソをにらむ地蔵は新潟との絆の象徴で、交流の歴史を理解してほしい」と話している。〔共同〕

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