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ラグビー「後進県」返上へ プロ契約選手 片岡将さん
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中国・四国
2019/9/20 16:55
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ラグビー後進県、香川出身のプロ選手が地元でラグビー普及に取り組んでいる。プロ選手として結果を求められる環境に身を置きながら、現役でしか果たせない自分の役割があると覚悟を決めた。ラグビーワールドカップ(W杯)が20日に開幕し、2020年東京五輪では7人制ラグビーが採用されるなど注目が集まる中、地道な活動でラグビーの裾野を広げている。

日野レッドドルフィンズ、片岡将さん

日野レッドドルフィンズ、片岡将さん

1勝34敗。全国高校ラグビー大会(花園)での香川県勢の通算成績だ。ラグビー部のある高校は県に4校しかない。そんな厳しい環境の中で、日野レッドドルフィンズのプロ契約選手、片岡将(31)は高松北高校でラグビーに励んだ。

高校進学で「ラグビーを続けるか、勉強を優先してラグビーをやめるか、選択を迫られた」と振り返る。ラグビー部のある進学校は県内に少なく、学業を優先してラグビーから離れる生徒も多いのが現状だ。片岡は関西学院大学でラグビーを続けた後、栗田工業の社員選手となり、トライアウトを経てプロ選手となった。

「指導教室に参加して競技振興に携わってくれないか」。W杯開催を控え、日本のラグビー熱が高まる中で今年2月、香川県のラグビー関係者から要請を受けた。プロ選手として競技のパフォーマンスで給料をもらう以上、中途半端な気持ちでは引き受けられない。

長い間、地元に戻ることは念頭になかった。しかし30歳を過ぎ、自分にしかできないことは何か。一般的なセカンドキャリアのように首都圏でコーチになるのは違う。「香川出身のプロとして、経験を地元に還元できるのは自分しかいない」。そう覚悟を決めた。

ラグビー教室に参加して衝撃を受けた。参加者は数えるほど。イベントの周知や運営で県のラグビー協会や関係者の足並みがそろっていなかった。それならばプロ選手の自分が先頭に立ち、まとめ役になろう。

意を決して始めた活動が思うようにいかない中、うれしかったことがある。高専進学のためにラグビーをやめた学生が、指導教室をきっかけに同好会を立ち上げたのだ。学生の自発的な取り組みで環境は変わっていく。報われたと感じると同時に、大きな気付きを得た瞬間だった。

「香川県では競技力の向上よりもラグビーの認知度の向上が先だ」。9月15日にさぬき市で開いたイベントは、瀬戸内海を一望できる場所を会場にしてラグビー体験と地元食材を使ったピザ焼き体験を楽しんだ。競技者でなくとも、ファンになってくれれば裾野は広がる。

「弱小県から自分がプロになれたのは、常に結果を求めてきたから」と片岡は話す。地元での活動も、絶対に継続できる形で残す。プロへと導いてきた信念は、この先も片岡を引っ張っていく。

=敬称略

(桜木浩己)

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