「石油施設への防御強化」ペトロナスCEO

アジアBiz
2019/9/20 16:43
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【クアラルンプール=中野貴司】マレーシアの国営石油最大手ペトロナスのワン・ズルキフリ最高経営責任者(CEO)は20日、サウジアラビアの石油施設への攻撃を受け「自社の重要な設備への防御を強化する」と述べた。サウジ国営石油と事業を進めており、他の施設も含め設備に接近する無人機(ドローン)を検知して撃退するシステムの導入を検討するという。

会見するペトロナスのワン・ズルキフリCEO(左)(20日、クアラルンプール)

会見するペトロナスのワン・ズルキフリCEO(左)(20日、クアラルンプール)

ワン・ズルキフリ氏は「ドローンなどを使った石油施設への攻撃リスクは高まっている」との認識を示した上で「どのような技術が適用可能か、世界の当局と協議を進めている」と明かした。

サウジ国営サウジアラムコの日量生産量の過半が一時生産停止に追い込まれた今回の攻撃の影響に関しては「世界的に十分な供給があり、原油価格も今は落ち着いている」として、限定的だとの見方を示した。

原油市場の先行きについては「米中の貿易摩擦の長期化や中東地域の緊張の高まりによって、不安定な状態が続く」と語った。その上で「供給よりも不安定なのは需要の方だ」と述べ、世界経済の減速による需要の低迷が原油価格の下押し圧力になると説明した。

ペトロナスはサウジアラムコとマレーシア南部で大型石油化学設備の建設を進めている。ワン・ズルキフリ氏は「設備は99%完成しており、年末までに予定通り事業開始する」と強調した。

マハティール政権が2019年の予算で歳入不足を補うためにペトロナスから多額の配当を吸い上げた点に関しては「20年の国への配当額は減る」との認識を示した。

ペトロナスが20日発表した19年1~6月期決算は売上高が前年同期比3%増の1211億リンギ(約3兆1500億円)、税引き後利益が9%増の289億リンギとなった。液化天然ガス(LNG)の販売が好調だったほか、通貨リンギの下落も収益を押し上げる一因となった。

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