松尾スズキ、コクーン芸術監督就任へ「不真面目」強調

文化往来
2019/9/27 6:00
保存
共有
印刷
その他

東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンの3代目芸術監督に、劇団「大人計画」を主宰する松尾スズキが就任する。俳優としても活躍する松尾は「コクーンという遊び場を与えてもらったので実験ができる。レビューショーなど今までの監督がやっていないことをしてみたい」と抱負を語った。

シアターコクーンで串田和美作・演出「もっと泣いてよフラッパー」(2014年)に出演した松尾スズキ(中央)=細野 晋司撮影

シアターコクーンで串田和美作・演出「もっと泣いてよフラッパー」(2014年)に出演した松尾スズキ(中央)=細野 晋司撮影

1989年に開館したシアターコクーンは、先鋭的な現代演劇から現代的な感覚を取り入れた歌舞伎まで、多彩な演目を上演する。初代の芸術監督は演出家の串田和美、2代目は演出家の蜷川幸雄が務めたが、2016年に蜷川が亡くなってからは空席が続いていた。松尾は00年、民族紛争が続く国を舞台としたコミカルなミュージカル「キレイ」の作・演出・出演で同劇場に初登場し、ゴールデンアロー賞・演劇賞を受賞。その後も「キレイ」再演や「ニンゲン御破算」などを手がけている。

シアターコクーンの芸術監督就任会見に臨んだ松尾スズキ

シアターコクーンの芸術監督就任会見に臨んだ松尾スズキ

就任会見に登場した松尾はマイクにたどり付く前にわざと転んだり、壇上でバンドの生演奏にあわせて歌ったりと、ちゃめっ気たっぷりのパフォーマンスを披露して会場の笑いを誘った。「芸術監督の仕事は色を出すことだと思う。蜷川さんはアングラを商業演劇に持ち込み、串田さんは音楽を押し出した」と過去の芸術監督の業績をたたえたうえで、「私の色は良い意味で不真面目なにおいがすることだと思っている。不真面目で色気のある劇場にしていきたい。コンプライアンスなどで世の中が窮屈になっている時代に、倫理とか道徳とかから解放された空間があっていい。それが劇場」と語った。

就任第1弾公演として「キレイ」を12月4~29日に上演。生田絵梨花、小池徹平、神木隆之介、阿部サダヲらが出演する。来年は松尾のほか、鄭義信や赤堀雅秋らが作・演出を手がける新作を予定している。

(佐々木宇蘭)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]