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サウジ、原油緊急輸入も、信頼回復に奔走か

2019/9/20 11:28
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サウジアラビア政府が、原油の緊急「輸入」を検討との報道が19日の国際原油市場に流れ、原油価格が急騰する局面があった。

原油施設が爆破された後、サウジは早期の供給能力回復を明示して市場に安堵感を与えていたが、マーケット内部では、原油の供給懸念が蒸し返されている。

サウジは原油の輸出先の顧客への供給義務を果たすために、国内向け原油供給を削減してでも、信頼維持を優先する方針とされる。緊急輸入の相手先として、イラクの国営石油会社の名前も候補としてあがっているようだ。イラク動乱の当時には、サウジの余剰生産能力が発揮され、イラクからの供給減を埋め合わせた経緯もある。一方、米国は今や世界最大の原油生産国とトランプ大統領が自慢げに語るほどだけに、米国から補完的に供給が増える可能性も指摘される。

いっぽう、サウジアラビア国営石油会社アラムコの「史上最大」となる新規株式公開(IPO)の件については、今回の爆破事件で延期の観測が市場には流れていた。しかし、ここでも国としてのメンツを保つためには、大富豪の王族たちに、アラムコ株の一部を強制的に引き受けさせるとの報道も相次いでいる。「腐敗」疑惑で豪華ホテル内に監禁され、財産を凍結された富豪王族たちの「愛国心」を試すごとき動きと見られている。

米国の大手投資銀行は、超大型IPO案件の引き受け幹事の獲得の座を巡り猛烈な先取り合戦を舞台裏で繰り広げてきた。

サウジアラビア側も、アラムコIPOは脱石油戦略の長期国家戦略を資金的に賄うため必須の案件で、失敗すれば、ムハンマド皇太子の権勢を揺るがしかねない状況にある。

まずは、国内株式市場でアラムコ上場を達成した後、海外上場を目指す計画で、その候補先として東証の名前が挙がっており、日本市場にとっても人ごとではない。東証の外国株売買は極めて低調な状況が続いており、日本国内では冷めた見方も多いが、ウォール街では、注目の案件だ。ロンドン証取と香港証取が当初は候補として挙がっていたが、英国の欧州連合離脱(ブレクジット)と香港紛争を理由に、落選との見通しが強まり、消去法で東証が浮上した経緯がある。その落ちたとされるロンドンと香港の両取引所にはM&Aの話が持ち上がったが、結局、折り合わずとの結末となっていた。

かくして、なりふり構わぬサウジアラビア政府、より具体的には、ムハンマド皇太子の姿勢に市場の注目が集まる。サウジアラビアを巡る原油とマネーの流れは、時代の流れを象徴するごとき展開となってきた。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
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