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リレー、2走白石に期待…高平慎士(陸上)

27日に開幕する世界選手権で楽しみな種目は多いが、やはり男子400メートルリレーへの期待は高い。土江寛裕・五輪強化コーチが公表した走順を見ると、思い切った面白い采配をしてきた印象だ。

面白いとは、伸び盛りの白石黄良々を2走に配置したこと。距離が長く、バトンの受けも渡しも技術が問われる大事な区間。1走の小池祐貴と3走の桐生祥秀をつなぐ重責を担うことになる。

伸び盛りの白石黄良々(左)は世界選手権の男子400メートルリレーで2走に配置された=共同

強豪国は走力のある選手を起用してくる。今季好調とはいえ、100メートルの自己ベストが10秒19の白石には厳しい戦いになるに違いない。順位を維持することが現実的なターゲットだろう。初代表だった2004年アテネ五輪で末続慎吾さんから朝原宣治さんにつなぐことに恐縮した当時の自分を思い返してみても、9秒台の3人に加わることは気を使うかもしれない。ただ、彼は7月のダイヤモンドリーグで4走を経験済み。怖いものなしで我が道を貫けばいい。

37秒60の日本記録を更新するようなら優勝の可能性は高まるが、もちろんライバルも強い。なかでも英国の完成度は目を見張る。バトンは流れるようで、日本のお株を奪われているといっても過言ではない。

米国、カナダ、中国も実力があり、足をすくわれれば予選落ちがないとも限らない。100、200メートルの個人種目に出て連日走ることになる小池のコンディションも日本のカギとなりそうだ。

4走が想定されるサニブラウン・ハキームは200メートルを回避して100メートルとリレーに専念する。日本選手権後の故障で練習が積めていない状況を踏まえれば、この選択もありえると思っていた。臆測の域を脱しないが、前回大会で決勝に進出した200メートルよりも日本人が誰もやっていない世界選手権での100メートル決勝進出をモチベーションにしている可能性もある。

復帰した欧州での2戦は動きが流動的でなく、無理やり動かしているようだった。あくまで試運転で6月の全米大学選手権のような走りが戻ると決勝の確率は上がる。

桐生は最初からテンションを上げて走れるかに懸かっている。準決勝が端のレーンでは勝負をさせてもらえない。予選を10秒0台前半の組1着で通過できるような戦略で挑むべきだろう。小池も9秒98が限界値ではない。考え抜くタイプだけに考えすぎてショートしないように。シンプルに捉えて「無」の状態になれれば、いい方向に進む。

(富士通陸上競技部コーチ)

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