住宅地3年連続で上昇 埼玉県19年基準地価

2019/9/19 16:50
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埼玉県が19日発表した2019年度の基準地価(7月1日時点)は、住宅地の上昇率が前年と比べ0.2ポイント大きい0.7%となった。3年連続の上昇で、通勤に便利な都心から30キロメートル圏を中心に前年を上回った。商業地も6年連続で値上がりした。オフィス需要が大きい大宮区などの上昇率が拡大した。

大宮駅周辺ではオフィス需要が逼迫している(さいたま市)

県内832地点を調査した。住宅地では上昇地点が前年の236地点から250地点に増え、下落地点は201地点から185地点に減った。商業地では上昇地点が73地点から79地点に増えた一方、下落地点は27地点から25地点に減った。住宅地、商業地とも上昇率の上位地点は前年比9%以上の高い伸びを示した。県によると「1位の地点の上昇率は過去10年間で最も高かった」。

住宅地ではJR川口駅近くの川口市並木元町55番と、同市飯塚1丁目の2地点が上昇率9.1%で最も高かった。東京都に隣接する川口市は都内への通勤者の需要が伸びており、住宅地の上昇率上位4地点を川口市が占めた。

調査を担当した不動産鑑定士の島田喜久男氏によると「外国人住民が多い西川口で中古マンションの売れ行きが堅調。中古物件を売った人が駅前の新しいマンションに買い替えている」といい、こうした動きも地価上昇につながっているという。

このほか、住宅地では京浜東北線沿いの浦和区や、蕨市や戸田市といった県南地域が上昇率上位に入った。和光市や鶴ケ島市など東武東上線沿線でも駅近くの地価が上昇している。住宅購入層の30代後半~40代前半は共働き世帯が増えており「住宅環境より交通の利便性を重視する」(島田氏)傾向が鮮明になっている。

商業地で上昇率が最も高かったのは、大宮駅西口のさいたま市大宮区桜木町2丁目で10%だった。前年の上昇率を2.2ポイント上回った。価格も1平方メートル当たり243万円で、32年連続で県内最高価格地点となった。大宮駅周辺はオフィス需要が逼迫し、賃料が上昇している。次いで高かったのは浦和駅東口のさいたま市浦和区東仲町70番(9.9%)だった。

市町村別の変動率をみると、住宅地と商業地ともにさいたま市や県南地域で上昇するところが多い。人口減少と少子高齢化が進む県北や秩父地域では下落が続き、県内の南北の格差が広がっている。

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