「ココヘリ」威力発揮 全国の警察、消防が導入

2019/9/19 11:30
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山岳遭難者の位置を電波で知らせる民間サービス「ココヘリ」が救助活動で威力を発揮している。富山県警は8月、北アルプスで初めてココヘリを使って登山者を救助。全国の警察や消防が導入を進めており、山岳警備で知られる富山県警も強力な"助っ人"として本格運用を検討している。

ココヘリは福岡市の企業「AUTHENTIC JAPAN」が開発、2016年にサービスを始めた。ヘリコプターの乗員が携帯する親機で、縦6センチ、横4センチの発信機型会員証が発する電波を捉え、遭難者の位置を特定する。

半径約5キロの広範囲をカバーできる。上空からの目視や徒歩での捜索に比べて人為的ミスがなく、全地球測位システム(GPS)のように、圏外の心配もない。会員は全国に約2万5千人。この1年間で20以上の救助事例がある。

警察庁によると、登山人気の高まりなどから、山岳遭難は年々増加。18年は2661件と統計のある1961年以降最悪となった。生存救助には、捜索の迅速化が課題になっている。

山岳地帯を抱える警察の警備部門が効果的な救助法を模索する中、ココヘリの普及率や位置特定の正確性などが評価された。試験運用を含め既に30以上の都道県で警察や消防が導入している。

富山県での事例は同県黒部市の清水岳で8月1日午後、静岡県富士宮市の70代夫婦が遭難。県警がヘリからの目視で約1時間捜したが、見つからなかった。

同日夜、家族の話から夫婦がココヘリの会員だと分かり、親機を借りていた県警が翌2日にヘリで捜索。わずか15分で夫婦を発見し、無事救助した。

県警山岳安全課の小島昭一次席は「熟練の山岳警備隊員でも肉眼では限界がある。機器の正確さには本当に驚いた。登山者の多い県の警察として、効率的な活用法を考えていきたい」と話した。〔共同〕

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