半導体、回復力弱く 20年の装置販売7%増どまりに

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アジアBiz
2019/9/18 17:28
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半導体製造装置の回復見通しに逆風が吹いている。国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は18日、2020年の販売額見通しが前年比7%増の558億ドル(約6兆400億円)になる見通しと発表した。7月時点では12%増とし、19年の不振からの急回復を見込んでいたが、約5ポイント引き下げた。米中貿易摩擦などによる世界景気の減速懸念が需要の足かせで、特に日韓の不調が目立つ。

半導体材料・装置の国際展示会「セミコン台湾」の会場(18日、台北市)

SEMIには米アプライドマテリアルズや東京エレクトロンなど世界の主要な装置メーカーが加盟する。販売額予測は世界のIT(情報技術)景気の先行指標として世界の投資家らが注目する。

「米中貿易戦争が企業の在庫調整に影響している」。同協会の調査担当、クラーク・ツェン氏が18日、台北市内で開かれた国際展示会「セミコン台湾」で講演し、下方修正したことを明らかにした。19年の見通しも前年比19%減と、従来予想から1ポイント引き下げた。

多彩な電子機器のデータの一時記憶を担うDRAMなどのメモリー向け需要が低調だ。貿易摩擦の影響で中国の消費意欲が減退し、スマートフォン向けが弱含んでいる。

メモリー分野が強い日本と韓国が特に厳しい。韓国の20年の販売額は104億ドルと従来予想から11%減少する。ツェン氏は「日韓の貿易摩擦も一つの要因」と指摘した。

日本も68億ドルと同24%減る。中国は140億ドルと同3%減る。中国は、19年に首位となる台湾を抜いて20年に世界最大の市場に浮上する見通し。

昨年後半から供給過剰に陥っていたDRAMの価格は足元で下げ止まっていた。また米調査会社シナジーリサーチグループは、米グーグルや米マイクロソフトなどの世界IT大手による19年4~6月期のデータセンター向け投資は、1~3月期から急回復したという。市況が復調傾向なのは確かだが、その勢いについては慎重な見方が広がりそうだ。

(台北=伊原健作、佐藤雅哉)

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