雇用保険下げ延長「最長2年」 経団連提言

2019/9/17 18:06
保存
共有
印刷
その他

経団連は17日、雇用保険の見直しに関する提言をまとめた。政府が延長方針を示した雇用保険料引き下げの特例措置を「最長2年間に限るべきだ」とした。失業給付などに充てる積立金の残高が減り、将来的に企業と働き手の保険料負担が急増しないよう配慮が必要だと訴えた。

労使折半で払う雇用保険の料率は、法律上の本則で年収の1.2%だ。雇用情勢の改善で失業給付が減り、足元では過去最低の0.6%に抑えている。引き下げ分の内訳は積立金残高が年間の失業給付などの2倍を上回っているとして0.4%分、2017年度から3年間の時限措置としてさらに0.2%分下げた。国庫負担も法律上の本則の10%まで引き下げた。

政府は6月に閣議決定した経済財政運営の基本方針(骨太の方針)で「雇用保険料と国庫負担の時限的な引き下げの継続を検討する」と明記。10月の消費増税後に国民の実質所得が目減りすることに配慮した措置だ。

ただ、失業給付などに充てる積立金残高は15年度をピークに減少している。経団連の試算では時限的な引き下げを続けると、21年度にも積立金残高が年間の失業給付などの2倍を下回る。

この場合、時限的な引き下げ措置の廃止とともに、保険料率が1.2%まで大幅に上昇するリスクがある。経団連は特例措置を最長2年でやめて国庫負担も引き上げることで、積立金残高を2倍以上の水準に保ち、保険料率の急上昇を抑えるべきだと指摘した。

さらに提言は雇用保険を財源とする育児休業給付について「制度の枠組みを改めて検討する必要がある」と言及した。政府や企業の子育て支援の仕組みが充実するにつれ、給付費は右方上がりで増えている。足元で職探しをする人に支給する失業給付額と同じ水準にまで膨らんだ。雇用保険以外の財源の手当てなど包括的な制度設計が必要だとの意見もある。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]