ベネズエラ 国会議長、政権との協議終結を宣言
野党連合、一部は対話開始 分裂の様相も

2019/9/17 16:39
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【サンパウロ=外山尚之】与野党の対立で政情混乱が続くベネズエラで、主要野党からなる野党連合を率いるグアイド国会議長が与野党間の協議の終結を宣言した。一方でマドゥロ大統領は一部の野党と混乱収束に向けた対話を始めることで合意したと発表し、野党陣営の分裂が表面化している。ベネズエラの政情はさらに混乱が深まる可能性が高い。

ベネズエラのグアイド国会議長は政権との対話路線の終結を決めた(16日、カラカス)=ロイター

グアイド氏は15日、与野党協議が終了したと発表した。野党連合は5月からノルウェー政府の仲介でマドゥロ政権と協議を続けてきた。選挙の実施などを話し合っていたが、8月には大統領側が中止を表明するなど、協議は行き詰まっていた。

グアイド氏は16日、ツイッターに「危機解決のため、国内外から圧力を強める」と投稿し、対話ではなく圧力によってマドゥロ政権の退陣を実現する方針を表明した。ロイター通信によると、グアイド氏は国際的な協力を取り付けるため、今月下旬にニューヨークで開かれる国連総会に合わせた訪米を検討している。

一方、ベネズエラ政府は16日、一部の少数野党の代表者と会談した。選挙の早期実施に向け、政権寄りだと批判されている選挙管理当局を刷新することなどで部分的に合意したという。ホルヘ・ロドリゲス通信情報相は「政治的な対話を深めて広げるため、国会に与党議員を復帰させる」と述べた。マドゥロ政権下で野党が多数を占める国会は機能不全に陥っていたが、正常化に協力する意向を示した。

政府との対話に応じたのは一部に野党にすぎないが、グアイド氏ら強硬派が主導する野党連合にほころびが生じていることが露呈した。対話に応じたサンブラノ議員は「我々は対話による本質的な手続きを始める」と話し、野党連合から距離を置く姿勢を示した。

ベネズエラでは野党連合がマドゥロ政権の正統性を認めず、1月からグアイド氏を暫定大統領として支持してきた。マドゥロ政権を支える軍や政権幹部に離反の動きがみえず、米国の制裁でベネズエラ経済の崩壊が止まらないなか、足元では野党内でも意見の対立が生じていた。

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