起業家とキャピタリストが真剣勝負

2019/9/17 14:38
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ベンチャーキャピタル(VC)のインキュベイトファンド(東京・港)は起業家を養成する合宿「インキュベイトキャンプ」を千葉県内で開いた。社内外のVCの有力キャピタリストと起業家が1対1でペアを組み、事業計画を競う。起業家だけでなくキャピタリストも評価されるのが特徴で、16組が13日から14日まで、2日間の真剣勝負に臨んだ。

16社の起業家がキャピタリストとペアを組んで助言を受けた(千葉県内のホテル)

インキュベイトキャンプは1年に1回のペースで開催し、今回が12回目にあたる。300社弱の応募の中から選ばれた16社の起業家とキャピタリストが参加した。2日目は審査員やスポンサー企業も加わり、決勝発表会で優勝者を決めた。

起業家は初日に事業計画を発表後、16人のキャピタリスト全員から1対1の総当たりで13分ずつの助言を受ける。その後、キャピタリストがドラフト形式で起業家を指名してペアを決める。各チームに分かれて事業計画を練り直し、日が変わる0時にいったん「休戦協定」。翌朝、昼からの決勝発表会まで作業する。

優勝したのは複数のSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を統合管理するAnyflow(同・目黒)の坂本蓮最高経営責任者(CEO)と、指導役であるWiL(同・港)の松本真尚氏。坂本CEOは「事業計画の甘かった部分を指摘してもらえた。VCとの面談は通常は1時間程度なので、3~4時間かけてがっつりフィードバックを得る機会は貴重だった」と振り返った。

合宿に参加した成果をはかるため、1日目から2日目にかけての成長度を評価する「ベストグロース賞」も設けられている。1位に選ばれたのは歯科衛生士と歯科医院をマッチングするHANOWA(大阪市)の新井翔平社長とWベンチャーズ(東京・渋谷)の新和博氏。1日と2日目でプレゼン内容を大きく変え、新氏は「良さを引き出せた」と満足そうだった。起業家がキャピタリストを選ぶ「キャピタリスト賞」ではSTRIVE(同・港)の堤達生氏が1位となった。

同キャンプへの参加をきっかけに、VCからの資金調達につながる例も少なくない。通常のイベントでのコンテストと異なりキャピタリストも評価されるため、「キャピタリストにも緊張感がある」とANRI(同・渋谷)の河野純一郎氏は話す。キャピタリストたちも宿泊ホテルに缶詰めで必死で助言に取り組み、上位入賞すると起業家とともに喜びあっていた。

(佐藤史佳)

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