鴻海・郭氏、無所属での出馬は見送り 台湾総統選
「支持者を失望させた」と謝罪

2019/9/17 0:57
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鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)前董事長は台湾次期総統選への無所属での出馬を探っていた=ロイター

鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)前董事長は台湾次期総統選への無所属での出馬を探っていた=ロイター

【台北=伊原健作】台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)前董事長は16日、2020年1月に行われる台湾の次期総統選への無所属での出馬を見送ると表明した。最大野党・国民党から12日に離党しており、17日に出馬を正式表明するとみられていた。支持者らに対し「失望させ、申し訳ない」としている。

郭氏の陣営が16日深夜、郭氏本人の声明を公表した。「台湾社会を導き経済をてこ入れするため政治に身を投じたが、政治家の私利や対立、恨み、ポピュリズムなどを目にすることになった」と語ったうえで無所属では「総統選に出馬しないと決断した」と述べた。

一方で「政治への関与をやめるわけではない」と今後に含みを持たせた。小政党の親民党から出馬する選択肢も残っている。

郭氏は7月に国民党の公認候補者を選ぶ予備選で韓国瑜・高雄市長に敗れ、無所属からの出馬を模索していた。今月7日に日本メディアとの会見で「出馬を準備中だ」と述べ、12日には国民党から離党。出馬はほぼ確定的とみられていた。

声明で郭氏は「国家の指導者を選ぶ際には、理性的な政策論の討議に回帰すべきだ」とし、自らが引くことで政治の混乱をおさめる意図も示した。ただ国民党は郭氏の離党騒ぎで混乱に陥った面がある。離党の際に郭氏本人が「台湾の人々がこんな陳腐な政党を支持することはない」と批判していた。

台湾主要紙「聯合報」の直近の世論調査によれば郭氏の支持率は27%で、独立志向を持つ民主進歩党から出馬する現職の蔡英文総統(33%)に後れを取っていた。

郭氏は鴻海を一代で電子機器受託生産の世界最大手に育て、台湾を代表する経営者となった。今年4月に急きょ総統選に出馬する意向を表明し、6月末には選挙に集中するため鴻海の経営トップを退いていた。

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