京都でジム・ロジャーズ対談、債務増と人口減に警鐘

2019/9/14 18:29
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著名投資家のジム・ロジャーズ氏は堀場厚・堀場製作所会長らと京都・二条城でパネルディスカッションを行った。

著名投資家のジム・ロジャーズ氏は堀場厚・堀場製作所会長らと京都・二条城でパネルディスカッションを行った。

JETRO京都と京都経済団体協議会は14日、著名投資家のジム・ロジャーズ氏を招き、パネルディスカッション「日本への警鐘 京都からの提言」を京都市内で開いた。ロジャーズ氏は、日本が債務負担の増加と急速な人口減に対し手をこまぬいている実情を指摘し、次代を担う若者への教育の必要性などを説いた。

著名投資家のジム・ロジャーズ氏

著名投資家のジム・ロジャーズ氏

ロジャーズ氏は日本の現状について「外国人労働者の受け入れだけでは解決につながらない。100年前世界で最も豊かだった英国も、1976年には凋落(ちょうらく)し国際通貨基金の支援を受けた。日本でも同様のことが起きる可能性がある」と語った。10月に控えた消費増税については「私にとってはクレイジー。経済再生は増税によってはなしとげられない」と否定的な見解を示した。

日銀の低金利政策については「必要があれば必要な分だけ無制限にお金を発行する、そんなことをいう中央銀行は20年前にはなかった。深刻な状況だ」と指摘した。かつて世界に知られた日本製品の高品質も失われつつあると指摘し、「若い人のベンチャースピリットが失われている」ことも問題だとした。「世界中を見ても失敗してからの成功は多い。失敗こそが創造性につながる」と教育の重要性を示した。

パネルディスカッションに参加した堀場製作所の堀場厚会長兼グループ最高経営責任者(CEO)は「東京は売り上げの大きい会社がいい会社だが、京都は大きさよりも中身が大事。京都では、従業員が30人でも世界に通用する素晴らしい商品を作れば尊敬される。この違いが、京都企業が長く生き残ってきた秘訣だ」と指摘。妙心寺退蔵院副住職の松山大耕氏は「日本と米国の創造性は違う。米国ではまねはコピーキャットといわれるが、日本では型を学ぶのがとても大事だ。基礎もなしに冒険する『形無し』と、型を学んだ上で独自性を発揮する『型破り』は違う」として、日本独自の創造性を追求する必要性を語った。

ロジャーズ氏は最新の著作「日本への警告」の出版に合わせて来日した。

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