アウディ社長、世界の新車市場「2020年も厳しい」

2019/9/13 20:31
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【フランクフルト=深尾幸生】独アウディのアブラハム・ショット社長は2020年の世界の新車市場について「非常に厳しい市場になる。ほぼ横ばいか、やや減少するだろう」との見通しを示した。開催中のフランクフルト国際自動車ショーで日本経済新聞のインタビューに応じた。自動車各社は、長引く市場の停滞への対応を余儀なくされそうだ。

インタビューに答えるアウディのアブラハム・ショット社長(10日、フランクフルト国際自動車ショー)

同氏は独フォルクスワーゲン(VW)の取締役を兼ね、グループのマーケティングと販売を統括している。

中国市場は、高級車市場が成長するものの全体では停滞が続くと指摘。米国では減少の兆候が出ているという。欧州は「先行指標である商用車に陰りが見えている」と述べ、前年割れが続く可能性もあるとみている。市場の成長が期待できなければ限られたパイを争うことになり、値下げを強いられる可能性を警戒する。

アウディは18年12月通期の売上高営業利益率が前の年より1.8ポイント低い6%となるなど収益性が悪化していた。22年までに150億ユーロ(約1兆7800億円)のコストを削減する計画を進めている。

ショット氏は「すでにコスト削減プログラムの半分以上にメドをつけた」と明らかにした。エンジンと変速機の組み合わせを3割削減するなどして生産や販売の効率を高めた。長期の利益率目標とする9~11%に「今年はおそらく届かないが、かなり近づく」と自信を示した。

アウディは25年に販売の4割を電気自動車(EV)かプラグインハイブリッド車(PHV)にする計画を掲げる。20年には4車種のEVを新たに投入する。電動化を進めるため、アウディを代表する小型スポーツ車「TT」は現行モデルで廃止する。

ショット氏は「名前は変わるが、TTと同じ特長を持つEVを発売する」と明らかにした。電動化や自動運転などの次世代技術に23年までに約140億ユーロを投資する。

米中や米欧の貿易摩擦など不確実性が高まっていることについては「対策は準備しているが、先行きを見守る」と述べるにとどめた。

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