関西の人口流出、東海下回る 震災時期除くと46年ぶり
りそな総研調べ

2019/9/13 19:31
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りそな総合研究所は13日、関西で続いてきた人口流出に歯止めがかかりそうだとの分析を発表した。関西でのインバウンド(訪日外国人)の増加によるサービス業の経済成長が主因とした。2018年のデータでは関西からの人口流出が東海を下回った。とくにサービス業の従業者が多い女性の転出が減っているという。

りそな総研の集計によると、18年の関西2府4県からの転出超過数は1万2030人で、東海4県(1万4094人)を下回った。関西の転出超過数が東海を下回ったのは、東日本大震災後の数年を除くと、1972年以来、46年ぶりだ。

00年代、東海は自動車産業が好調で製造業の従業者を中心に人口流入が続いた。一方、同じ時代の関西では主力の電機産業が不振に陥り、人口が流出した。その後、関西へのインバウンドが増加すると、サービス業の雇用ニーズが拡大したため、人口の流出に一定の歯止めがかかったという。

12年度から15年度にかけての名目域内総生産の推移をみると、東海は製造業の増加幅が大きいのに対し、関西ではサービス業が増加をけん引。りそな総研の荒木秀之主席研究員は「関西ではサービス業の雇用が伸びたことで、サービス業に従業する人が多い女性の転入が増えた」と分析する。

製造業では近年ロボットを活用した自動化など生産性を高める動きが活発になっていることも、製造業中心の東海への人口流入が減っている要因だと分析した。

荒木氏は30年に関西での訪日客の消費額が年4.5兆円まで拡大すると推計。今後はサービス業の人手不足がさらに深刻化するとみる。荒木氏は「今後、(関西のサービス業の現場で)外国人の活用や自動化の取り組みが急務だ」と指摘する。

(金岡弘記)

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