鳥貴族、既存店改革の最終コーナー 再浮上に挑む

2019/9/13 19:00
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鳥貴族は既存店のテコ入れを進め、出店再開を視野に入れている。13日に発表した2019年7月期の単独決算は、不採算店の閉鎖に伴って減損損失を計上したことから上場来初の最終赤字になった。同期は出店を凍結し、サービスの改善やメニューの更新頻度アップなどに取り組んだ。客離れを食いとめ、再び成長軌道に乗せられるか。

鳥貴族は全品298円(税別)の均一価格を採用している

19年7月期の最終損益は2億8600万円の赤字(18年7月期は6億6200万円の黒字)だった。同社は年間70~80店のハイペースで店舗網を広げた結果、自社店同士による顧客の奪い合いが起きた。19年7月期は既存店の回復を目指し、不採算店の閉鎖や出店凍結に踏みきった。

現場では顧客満足度の向上に取り組んだ。アルバイトの管理など店舗運営を統括する正社員は、16年7月期に1店あたり1.7人程度を配置していた。しかし、出店増加を受けて1.4~1.5人まで減っていた。最近は1.7人程度まで戻しており、顧客対応などを手厚くした。

メニューの更新頻度は年3回にした。以前は春と秋の2回だった。新メニューを増やすことで、リピーターの来店増加につながった。また、団体客に限っていたアルコールやソフトドリンクの飲み放題を、3~5月は期間限定で1人でも利用できるようにして新規客を呼びこんだ。

同社は17年10月、人件費や物流費の上昇を理由に約6%値上げした。低価格を売りにしてきただけに、客離れの一因となった。19年7月期はテコ入れ策が奏功し、4月の既存店客数は前年同月と比べて横ばい、5月は0.4%増えた。17年12月から続いた前年割れが途切れ、下げ止まりの兆しが出てきた。

既存店の改善が順調に進めば、20年7月期にも出店を再開する。同社は8月末時点で659店を運営している。これまでは関東、関西、東海の大都市に出店してきた。大倉忠司社長は「(一定の客数が見込める)地方に出店する」と語る。未進出エリアで反転攻勢をかける。(下野裕太)

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