預金に変調の兆し 中部地銀の伸び、13年ぶり1%割れ

2019/9/13 18:39
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中部3県(愛知、岐阜、三重)で営業する第二地銀を含む地方銀行の預金に変調の兆しが見え始めた。日銀名古屋支店によると、7月の預金残高は前年同月比0.8%増で、2006年7月以来13年ぶりに1%を割り込んだ。長引く低金利で地銀の貸出金利は低下傾向が続く。集めた預金を貸し出しにまわしても収益を確保しにくくなっていることが背景にある。

地銀の収益の柱は企業や個人への貸し出しだ。集めた預金を貸し出し、預貸金の金利差が銀行の収益となる。小売店に例えるなら預金金利が「仕入れ値」、貸出金利は「売値」だ。貸出金利は低下傾向が続く一方、預金金利は0%台が定着。預貸金の金利差で得られる利ざやは縮小している。

かつて地銀はボーナス時期などに預金金利を上乗せするキャンペーンを展開していた。ただ、長引く低金利や競合との競争で地銀の体力は低下。ある地銀関係者は「資金の調達コストをむやみに増やしたくない」と話す。

景気回復による企業の内部留保の拡大で地銀の貸し出しは苦戦が続いており「預金の伸び率は今後、0%台で推移する」(金融関係者)との見方もある。預金の伸び率低下からは地銀の厳しい台所事情がうかがえる。

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