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冷蔵施設ダウンで生乳廃棄 暑さで死ぬ牛も

上部に送風機が取り付けられた弁天牧場の牛舎(12日、千葉市若葉区)=共同

台風15号による千葉県の大規模停電は牛乳生産にも影響を及ぼしている。冷蔵施設が使えないため搾った生乳を廃棄せざるを得ず、暑さで死ぬ牛も出ている。関係者からは「復旧がずれ込めば、被害はさらに拡大する」と懸念の声が上がる。

「周辺は電線が切れ、倒木もひどい」。千葉市若葉区で乳牛約100頭を飼育する「弁天牧場」の安井康二さん(37)が嘆く。12日も自家発電機の少ない電力をやりくりして牛舎の送風機を動かし、搾乳を続けていた。

ホルスタインは暑さに弱く、子牛を産んだばかりの母牛が死んだ。停電後に搾乳した生乳のうち、2トンは出荷できずに廃棄。安井さんは「電気なしでできることは少ないが、なんとか牛を生かし続けないと」と汗を拭った。

酪農家から集めた生乳をメーカーなどに販売している「関東生乳販売農業協同組合連合会」(東京)。千葉県多古町にある冷蔵施設が停電で使用不可能になり貯蔵分は廃棄、1日約250トンあった集荷もできない。

9月は暑さで1頭当たりの搾乳量が減る一方、学校給食の開始で需要が高まる時期だといい、古橋佳也業務部長は「市場への出荷はぎりぎりの状態だ」と危機感をあらわにした。

多古町の工場で生産がストップした県内の大手メーカー「古谷乳業」。関東のスーパーや千葉県内の学校給食用に出荷しており、担当者は「復旧の見通しが分からない」と困惑していた。

千葉県は日本の酪農発祥の地とされ、全国でも有数の生乳産地。県畜産課の担当者は「農家や関連団体と連絡が取れず、被害の全体像を把握するのも難しい状況だ」と頭を抱えた。〔共同〕

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