録音で詐欺電話締め出せ 福岡県警、機器普及に力

2019/9/13 8:53
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福岡県警は録音機能付き電話の名称を「まっ太フォン」に統一した(6月、福岡市博多区)

福岡県警は録音機能付き電話の名称を「まっ太フォン」に統一した(6月、福岡市博多区)

不審な電話は全て録音します――。高齢者を狙った詐欺電話が横行する中、被害を未然に防ぐため、福岡県警が録音機能付き電話の普及に力を入れている。高い防犯効果が期待できるのに知名度が低かった難点を解消しようと、メーカーと連携して従来バラバラだった機器名を「まっ太フォン」に統一。お試しの無料貸し出しも始め、着実な普及を目指す。

8月、福岡市内の家電量販店の固定電話機売り場。電話機を模したキャラクターが手を前に突き出して「待った」をかけるポスターが目立つ場所に掲げられていた。このコーナーでは録音機能がある機種がまとめて展示されていた。

福岡県警は6月、国内で固定電話機を製造するメーカー3社と連携し、これまでバラバラだった録音機能付き電話の県内での名称を「まっ太フォン」に統一した。県警によると、警察が主導してメーカー横断の統一名称を決めるのは珍しいという。県警のニセ電話詐欺の防止運動から生まれたキャラクター「まっ太くん」が由来だ。

市内の家電量販店では「まっ太くん」(左上)が警戒を呼び掛ける(8月、福岡市中央区)

市内の家電量販店では「まっ太くん」(左上)が警戒を呼び掛ける(8月、福岡市中央区)

録音機能付き電話は、登録していない電話番号から着信があると「この電話を録音します」といった音声メッセージが流れ、通話内容を録音する機種が多い。詐欺犯は証拠が残るのを嫌がって電話を途中で切るため、県警は「犯人からのアプローチを遮断でき、防犯効果が非常に高い」としている。

ただ、これまでは「メーカー各社で呼称が異なり、推奨機器を指定するのが難しかった」と県警の担当者。親しみやすく覚えやすい名称をと考案されたのがまっ太フォンで、まずはこの名前の知名度を上げたい考えだ。

県警が録音機能付き電話の普及を急ぐ背景には、県内のニセ電話詐欺件数の急増がある。事前に電話して家族構成や資産を問い合わせる「アポ電」の県内の件数は2019年1~7月に1146件と、前年同期の637件からほぼ倍増した。捜査関係者によると、固定電話機を使う高齢者の被害が大半という。

高齢者は使い慣れた電話機を好む傾向にあり、買い替えがなかなか進まない点も障壁になる。県警は今年6月から、民間のコールセンターに委託し、県内の高齢者向けに個別に電話して機器の買い替えを呼び掛けている。東署では7月、東区の高齢者1千人を対象に機器を無料で貸し出すモニター制度も始めた。

県警は家族への周知も買い替え促進のカギとみて、家族を対象とした講習なども開く考えだ。

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