リニア会議、大井川流量減巡りJR東海に批判相次ぐ

2019/9/12 20:47
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リニア中央新幹線のトンネル工事による大井川の流量減少問題などを話し合う静岡県中央新幹線環境保全連絡会議が12日、静岡県庁で開かれた。JR東海が6日付で送付した回答書について説明したが、県の専門家から「必要なデータが不足している」「大井川の特殊性が考慮されていない」など批判的な意見が相次ぎ、多くの論点が持ち越しとなった。

懸案の一つとなっている工事中の一部期間で湧水全量を戻せない問題で、JR東海は「引き続き検討し、県や利水者と意見交換する」と説明。どのくらいの期間流出するのかという質問に「山梨側で10カ月から1年、長野側では半年強になる」と説明した。

これに対し専門家から「きちんと工期と湧水量の流れ全体を示してほしい」などの意見が出た。地質構造・水資源専門部会の森下祐一部会長が「本当に全量戻せないのか。1つの工法しか提示されていないが、どこまで検討したのか説明するように」と注文を付け、保留となった。

JR東海が湧水の戻す手順を工期ごとに紹介した際、数値の羅列に終始した説明を難波喬司副知事が遮って「利水者にも分かりやすい説明になっていない」と指摘する一幕もあった。

全体的として、工事後に流量や地下水量を判断するために必要な平時の基礎データが不足していると指摘する声が相次いだ。会議に出席したJR東海の宇野護副社長は「渇水期、豊水期での違いなど、より詳細に湧水の戻し方を説明していきたい」と、意見を踏まえて精査する意向を示した。

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