皮膚と楽しさについて 島本理生

エッセー
2019/9/20 14:00
情報元
日本経済新聞 電子版
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その他

どうも肌の調子が悪い。

変な発疹が出てしまい、治るまではひたすら痒(かゆ)いし、治っても痕が消えるまでは時間がかかるしで、痒みの強くなる毎夜、暗澹(あんたん)としていたら、太宰治好きの夫に

「『皮膚と心』みたいだね」

と指摘された。

子供の頃に読んだときには、自信のない主人公が肌の出来物をきっかけに心乱れる心理を理解しきれなかったが、今ならたしかに共感できる。

なにより、痒い、のはつらい。痛いことは…

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